ネギハモグリバエB系統 県内で初確認 群馬県2021年12月9日
群馬県農業技術センターは、ネギハモグリバエB系統(Liriomyza chinensis Kato)の発生を県中東部地域で同県内で初めて確認。これを受け、12月6日に病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。
ネギハモグリバエ成虫(写真提供:群馬県農業技術センター)
9月に県中東部地域のネギほ場で、葉がハモグリバエ類により著しく食害され、白化する症状が確認された。食害状況から他都府県で発生が認められているネギハモグリバエ別系統による被害と類似していたため、農業・食品産業技術総合研究機構野菜花き研究部門に同定を依頼。その結果、遺伝子解析によって従来の系統(A系統)とは異なる別系統(B系統)と同定された。
B系統は、2016年に京都府で初確認されて以降、茨城県、富山県、千葉県、長野県、埼玉県、新潟県、栃木県、三重県、滋賀県、大阪府、愛知県、東京都、佐賀県、岐阜県、鳥取県、兵庫県、岩手県、秋田県、福島県、鹿児島県、福岡県、山形県、宮城県、大分県、青森県、山口県、島根県および愛媛県の29都府県で確認されている。
A系統とB系統の形態による識別は困難。成虫の体長は約2ミリで、胸部と腹部が黒く、その他の部分は淡黄色。幼虫はうじ虫状で、成長すると体長約4ミリに達する。蛹は体長約3ミリの褐色で俵状になる。両系統とも成虫は葉の組織内に産卵し、孵化した幼虫は葉の内部に潜り込んで葉肉を食害する。幼虫は成長すると葉から脱出して地表または土中で蛹になる。
ネギハモグリバエ幼虫(写真提供:群馬県農業技術センター)
被害の特徴として、B系統はA系統と比べ、1葉あたりの幼虫数が多く、集中的に葉肉を食害する傾向がある。B系統による初期の食害痕は、A系統と同様に不規則な白線状だが、食害が進むと近接した食害痕同士が癒合して、葉が白化したようになる。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
ネギハモグリバエB系統による食害で、白化症状が見られる葉(写真提供:群馬県農業技術センター)
〇多発してからでは防除が困難になるので、早期発見に努め、発生初期から防除を徹底する。
〇10月現在、系統の違いにより薬剤抵抗性の発達の差は確認されていないため、薬剤防除にあたっては、「ネギハモグリバエ」または「ハモグリバエ類」に適用のある薬剤を使用。
〇薬剤抵抗性の発達を防ぐため、同一作用機構分類に属する薬剤の連用を避ける。
〇被害葉や収穫残さは本種の発生源となるため、残さ等はほ場内に放置せず、適切に処分する。
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