イチゴにアザミウマ類 県内全域で発生 熊本県2022年2月3日
熊本県病害虫防除所は、イチゴにアザミウマ類の発生を県内全域で確認。これを受け、2月1日に病害虫発生予察注意報第4号を発令した。
イチゴ花に寄生するアザミウマ類(体長 1~2mm 程度)(写真提供:熊本県防除所)
2021年11月からアザミウマ類(主にヒラズハナアザミウマおよびミカンキイロアザミウマ)の発生が平年に比べて多い傾向にあり、1月中旬に実施した巡回調査でも寄生株率24.0%(平年7.9%)、寄生頭数5.9頭/10株(平年1.1頭/10株)で平年より多く発生していた。例年2月中旬頃から気温が上昇傾向となることから、今後、同害虫の発生量が増加していくことが予想される。
特に、ハダニ類に対する天敵を利用しているほ場では、使用できる薬剤が限定される場合があるため、同害虫の発生量がさらに増加し、被害が拡大することが懸念される。
アザミウマ類による果実表面の被害(写真提供:熊本県防除所)
同害虫は、イチゴの花や果実に寄生し、果実表面の加害により果実の外観品質等を低下させる。発生が多くなり、ほ場内に様々な発育ステージが混在するようになると防除が困難になる。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇早期発見と発生状況の把握
ア)施設内に青色粘着板トラップを設置し、トラップへの誘殺の有無により早期発見と発生状況の確認を行う。
イ)開花中の花を白紙上で軽く叩くか、軽く息を吹きかけるなどを行い、花での寄生状況を確認する。
〇耕種的・物理的防除
ア)施設内及び周辺の雑草は重要な発生源となるので、雑草が開花する前に除草する。
イ)施設内に青色粘着板トラップを設置し、発生密度を低下させる。
〇薬剤防除
ア)多発生すると防除が困難になるため、発生初期から薬剤防除を徹底する。
イ)薬剤抵抗性の発達を防ぐため、系統の異なる薬剤のローテーション使用を行う。
ウ)訪花昆虫(ミツバチ等)への影響や天敵(カブリダニ類等)を放飼したほ場においては天敵への影響を考慮して、使用する薬剤を選定する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日