さとうきびにメイチュウ類 宮古島市、八重山群島などで発生 沖縄県2022年2月3日
沖縄県病害虫防除所は、さとうきびにメイチュウ類の発生を伊江島、南大東島、宮古島市、八重山群島で確認。これを受け、1月31日に病害虫発生予察注意報第7号を発令した。
カンシャシンクイハマキの幼虫(写真提供:沖縄県病害虫防除所)
1月中旬の宮古島市での調査の結果、新植夏植ほ場の芯枯茎率は15.5%「平年よりやや多」(前年2.8%、平年8.8%)だった。芯枯茎切開調査の結果、確認されたメイチュウ類幼虫は、カンシャシンクイハマキ(52%)、イネヨトウ(48%)。1月の合成性フェロモントラップ誘殺虫数(虫数/トラップ/日)は、カンシャシンクイハマキ48.5 頭(前年29.1 頭、平年17.0 頭)、イネヨトウ0.6 頭(前年2.1 頭、平年2.7 頭)だった。
石垣市での調査の結果、新植夏植ほ場の芯枯茎率は13.7%「平年よりやや多」(前年8.0%、平年8.2%)。芯枯茎切開調査の結果、確認されたメイチュウ類幼虫は、カンシャシンクイハマキ(53%)、イネヨトウ(47%)だった。1月の合成性フェロモントラップ誘殺虫数(虫数/トラップ/日)は、カンシャシンクイハマキ10.2 頭(前年7.4 頭、平年6.6 頭)、イネヨトウ2.2 頭(前年1.5 頭、平年1.5 頭)だった。
イネヨトウの幼虫(写真提供:沖縄県病害虫防除所)
病害虫防除員による調査では、波照間島で「多」発生。南大東島における芯枯茎率調査の結果は、夏植ほ場で21.1%、株出ほ場で16.6%、発生程度はそれぞれ「甚」および「多」だった。また、伊江島における芯枯率調査の結果は、16.5%で発生程度は「多」。なお、調査については、発生予察調査基準に準拠し各駐在農業改良普及員、病害虫防除員が実施した。
発生生態としては、沖縄県では周年発生。ふ化幼虫は葉鞘の内側を下降して節部の芽や根帯から食入し生長点を加害し芯枯れする。また、カンシャシンクイハマキの被害はほ場に散在的に発生し、イネヨトウ被害は集中的に発生し坪枯を起こす。
芯枯茎(写真提供:沖縄県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ほ場及び周辺の除草を徹底する。
〇乳剤を使用する場合は、葉鞘内に薬液が浸透するように丁寧に散布する。粉剤の場合は、茎と葉元の間に散布し降雨や散水等により溶解させ、葉鞘内部へ浸透させることで防除効果が高まる。
〇薬剤防除後、2~3週間をおいて再度防除を行うことで防除効果が高まる。
〇被害の多い地域では薬剤による一斉防除を行う。
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