経産省「アフリカ市場活力取り込み事業実施可能性調査事業」に採択 サグリ2022年6月8日
サグリは、経済産業省が実施するアフリカ市場活力取り込み事業実施可能性調査事業に採択された。同社は、事業展開を図るため、F/S調査を行い、今年度は、ケニア共和国から取り組みを実施する。
ルワンダで教育活動に従事していた坪井代表(右)
経産省が実施する「アフリカ市場活力取り込み事業実施可能性調査事業」は、アフリカにチャレンジする日系企業の裾野を広げ、日本とアフリカの民間連携を拡大。また、日本企業のアフリカ進出とビジネス展開進展を促進することを目的としている。同事業を通じて、日本企業がアフリカ企業、第三国企業と日本企業同士で連携する等の方法を活用しながら、デジタルなど革新的な手段による社会課題解決を通じて、現地の持続可能な成長に取組む事業の創出を支援する。
アフリカは、同社が創業する起点となった地。サグリ代表の坪井俊輔氏は2016年、ルワンダで1か月に渡り、教育活動を行った。その中で、現地の子どもが各々夢を持ちながらも卒業後、家計を支えるために農業現場で働くことを知った。この状況を打破するため、衛星データを使うことで、世界中の1筆ごとの農地で起きている状況を可視化でき、農地状況ごとに最適な指導をすれば、農家の所得向上につながり、農業世帯の家庭環境も改善されると考え、サグリを創業。将来的に、次世代の農業世帯の子どもが農業を一つの選択肢として捉え、自分の夢へ挑戦できる環境づくりを目指している。
ケニアにおける事業サマリー
同社は、アフリカの農家で想定される課題として、①適切な栽培指導を得られる環境が整っていない、②農業資材や農機を利活用するための資金調達手段が確保できない、③マーケットや仲卸業者による農作物の買取額が低く、安定的ではないという3つを挙げている。
解決策として、衛星データには、無償で提供されているものが存在することから、同社は無償の衛星データを取得して解析を実施。営農情報をタブレット・スマホ等のアプリケーションで配信することで、農家一人ひとりのほ場に対して活用可能な状況を実現する。特に衛星データによる農地自動区画化と土壌簡易分析は同社のコア技術として検証する。また、アフリカ農家の収入増加を実現するため、以下3点の項目においてF/S調査する。
①衛星データから得られる情報より農家の信用情報を形成、マイクロファイナンスの促進
②農地データを可視化し、データ駆動型農業の導入による単位面積あたりの安定かつ高収益化
③適切な栽培指導を軸に、肥料削減などを実施。農地を軸にしたカーボンオフセットによる脱炭素化の普及
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