【特殊報】ウメ生産園地で"モモヒメヨコバイ"を確認 神奈川県2022年10月3日
神奈川県農業技術センターは、モモヒメヨコバイを県内のウメ生産園地で確認し、9月30日に病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。
モモヒメヨコバイ成虫・成虫および幼虫が寄生したウメの葉裏(写真提供:神奈川県農業技術センター)
同センターは9月、県内のウメ生産園地で、ヨコバイ類の加害による葉の白化症状を確認。症状の見られた葉に寄生している成虫を採集し、農林水産省横浜植物防疫所に同定依頼した結果、モモヒメヨコバイと診断された。
成虫の体色は黄緑色で、体長は3~3.5ミリ。複眼は黒色で、頭頂部に黒点がある。若齢幼虫は薄い黄色で、終齢幼虫になるにつれ成虫と同じ黄緑色になる。
成虫と幼虫が葉面に寄生し、吸汁することにより葉色が徐々に薄くなる。葉全体が吸汁されると白化する。なお、被害が見られる葉の裏側には幼虫の脱皮殻が付着していることが多い。発生が著しいと早期落葉する。
沖縄県での分布が確認されていたが、2019年に和歌山県で確認されて以降、本州、四国、九州の計19都府県で発生を確認。国内ではウメ、モモ、スモモ、アンズ、オウトウ、ハナウメ、ハナモモ等のバラ科果樹を加害することが報告されている。
成虫が寄生したウメの葉・落葉が進展した樹(写真提供:神奈川県農業技術センター)
同センターでは次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ウメまたは小粒核果類ではモモヒメヨコバイに登録のある防除薬剤を使用する。なお、農薬使用の際は、必ずラベルの記載事項を確認し、使用基準を遵守する。
〇発生初期であれば、同種に寄生された葉は見つけ次第除去し、適切に処分する。
〇同種は成虫で越冬する可能性があることから、春先からの発生には特に注意する。なお、通常の薬剤防除を行っている生産園地では、同種による大きな被害はこれまでに確認されていない。
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