【注意報】カンキツ、ナシ等に果樹カメムシ類 県本土で多発のおそれ 鹿児島県2023年8月31日
鹿児島県病害虫防除所は、カンキツ、ナシ等に果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ、ツヤアオカメムシ)が県本土で多発のおそれがあるとして、8月25日に令和5年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
鹿児島県病害虫防除所によると、出水市美原町、いちき串木野市湊町および南さつま市金峰町の予察灯では、8月4~5半旬に入り、チャバネアオカメムシの誘殺虫数が平年より早い時期から急増。ツヤアオカメムシも増加傾向にある。また、一部のカンキツ園では飛来を認めた。
8月18日~23日に調査したヒノキ球果の口針鞘数(カメムシ類の吸汁痕数)は、各地点で増加。特に、出水では平均で23.8本/果(平年10.8本/果)と増加し、カメムシ類が山林のヒノキから周辺果樹園等へ移動する目安である25本/果に近づきつつある。
8月18~23日に調査したヒノキ球果での発生虫数調査では、今年のチャバネアオカメムシの成幼虫数は平年より多い。また、ヒノキの球果量は平年よりやや多く、新生世代の発生量はやや多いと推察される(8月18日付け技術情報第10号)。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇餌植物の劣化や台風等による球果の落果等で餌不足になると、成虫が果樹園へ飛来する場合があるため注意する。
〇果樹園への飛来はほ場により異なり、園内でも偏りがあるため注意深く見回り、飛来を認めたら直ちに防除する。
〇一回目の防除は残効の長い合成ピレスロイド系薬剤またはネオニコチノイド系薬剤を選択する。なお、合成ピレスロイド系薬剤はミカンハダニの発生を助長するため、散布後の発生に注意する。
〇防除にあたっては、防除薬剤の使用回数や使用時期を遵守し、薬剤の飛散に十分注意する。
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