【特殊報】ウメにモモヒメヨコバイ 県内で初めて確認 茨城県2023年12月4日
茨城県病害虫防除所は、ウメにモモヒメヨコバイの発生を県内で初めて確認。これを受けて、11月30日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第3号を発令した。
写真1:ウメの被害樹(左)、写真2:葉のカスリ症状(写真提供:茨城県病害虫防除所)
茨城県病害虫防除所によると、9月に県内のウメ園で葉のカスリ症状が認められ(写真1、2)、症状が見られ、葉にはヨコバイ類の寄生が確認された(写真3)。
写真3:ウメの葉に寄生した成幼虫および脱皮殻(写真提供:茨城県病害虫防除所)
ウメ葉の被害と採集したこの虫の外観が、他都府県で近年発生が認められているモモヒメヨコバイと類似していたことから、横浜植物防疫所に同定を依頼したところ、モモヒメヨコバイと判明した。
同種は沖縄県での分布が確認されていたが、2019年に和歌山県で確認されて以降、計23都府県で発生が確認されている。同種は、国内ではウメ、モモ、スモモ、アンズ、オウトウ、ハナウメ、ハナモモ等のバラ科植物を加害することが報告されている。
写真4:モモヒメヨコバイの成虫(頭頂部の黒点)(写真提供:茨城県県病害虫防除所)
成虫の体長は3.0~3.5ミリ。体色は黄緑色、複眼は黒色で、頭頂部に特徴的な黒点(写真4)がある。若齢幼虫の体色は薄い黄色で、終齢幼虫になるにつれて成虫と同じ黄緑色になる。
被害の特徴として、成虫および幼虫が葉に寄生し、吸汁加害することで葉色が徐々に薄くなる。葉全体が吸汁されるとカスリ症状が生じる。なお、被害が見られる葉の裏側には幼虫の脱皮殻が付着していることが多い。また、激しく吸汁加害された葉は早期落葉することがある。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇同種の発生・被害の早期発見に努め、確認された場合は速やかに寄生葉ごと除去し、圃場外へ持ち出して適切に処分する。
〇ウメまたは小粒核果類ではモモヒメヨコバイに登録のある薬剤を使用する(表1、2)。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(149)-改正食料・農業・農村基本法(35)-2025年7月5日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(66)【防除学習帖】第305回2025年7月5日
-
農薬の正しい使い方(39)【今さら聞けない営農情報】第305回2025年7月5日
-
【注意報】斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 石川県2025年7月4日
-
(442)エーカレッジ(作付面積)から見る変化【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月4日
-
【JA人事】JAながさき県央(長崎県)里山耕治組合長を再任(6月27日)2025年7月4日
-
人的資本を人事制度で具体化する 「令和7年度 人事制度改善セミナー」開催 JA全中2025年7月4日
-
「有機薄膜太陽電池」で発電した電力 ブドウの着色に活用 実証実験開始 山梨県2025年7月4日
-
株主優待制度を新設 農業総研2025年7月4日
-
夏の訪れ告げる初競りの早生桃 福島県産「はつひめ」販売 青木フルーツ2025年7月4日
-
ニッテン「スズラン印」ロゴマークをリニューアル 日本甜菜製糖2025年7月4日
-
「国際協同組合年」認知度調査「生協に参加したい」が7割 パルシステム2025年7月4日
-
洋菓子のコロンバン主催「全国いちご選手権」あまりんが4連覇達成2025年7月4日
-
野菜わなげや野菜つり 遊んで学ぶ「おいしいこども縁日」道の駅とよはしで開催2025年7月4日
-
北海道初進出「北海道伊達生産センター」完成 村上農園2025年7月4日
-
震災乗り越え健康な親鶏を飼育 宮城のたまご生産を利用者が監査 パルシステム東京2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「農政技術(森林)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
神奈川県職員採用「獣医師(家畜保健衛生分野)経験者」受験申し込み受付中2025年7月4日
-
信州の味が集結 JA全農長野×ファミマ共同開発商品 長野県知事に紹介2025年7月4日
-
障害者のやりがい・働きがい・生きがい「ガチャタマ」で応援 パルシステム埼玉2025年7月4日