【特殊報】わけぎにイナーナネマルハキバガ 県内で初めて確認 広島県2023年12月4日
広島県西部農業技術指導所は、わけぎにイナーナネマルハキバガの加害をを県内で初めて確認。これを受けて、12月1日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
広島県西部農業技術指導によると2021年10月、広島県南東部の貯蔵中のわけぎ種球において、チョウ目幼虫が食入し内部の鱗片を食害する被害を確認した。神戸植物防疫所に同定依頼したところ、2023年4月に外部形態よりLateantenna属の一種(チョウ目ネマルハキバガ科)であると同定された。
さらに11月、京都府立大学大学院生命環境科学研究科(大島一正准教授)によるDNAバーコーディング領域(COI)の塩基配列解析により、イナーナネマルハキバガLateantenna inana(Butler,1881)であると判明した。
同種は2018年に鹿児島県のウンシュウミカンで発生が確認されたことが報告されているが、その他の発生状況は不明。
左から、図1:イナーナネマルハキバガ成虫、図2:イナーナネマルハキバガ幼虫、
図3:幼虫に食害されたわけぎ種球、図4:繭中の蛹(4点写真提供:広島県西部農業技術指導所)
成虫は、翅を閉じた静止時に頭部から翅の先端まで約5ミリ。前翅は、灰色で多くは前翅中央に小黒点が一対ある(図1)。幼虫の体長は終齢で約10ミリ、体色は赤みがかった乳白色、頭部は赤褐色(図2)。発生生態はわかっていない。また、幼虫はわけぎ種球に食入し内部の鱗片を食害(図3)。食害を受けた種球は萎凋し、組織が乾燥、空洞化し、虫糞で満たされる。この中で幼虫は繭を作り蛹となる(図4)。
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇現在、イナーナネマルハキバガに対する登録農薬はない。
〇被害を受けた種球や、使わない種球は放置せず速やかに適切に処分する。
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