「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード」農研機構と新たな共同研究開始2024年4月3日
キリンホールディングスは、農研機構の協力を得て、ブドウ畑の生物多様性評価の一層の高度化と、気候変動の緩和策である炭素貯留効果を評価する共同研究をメルシャンの「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード」で3月から開始した。
同社は、2014年から農研機構と長野県上田市丸子地区陣場台地「椀子ヴィンヤード」の生態系調査を行ってきた。共同研究を通じて、遊休荒廃地を垣根仕立・草生栽培の日本ワインのためのブドウ畑にすることが、良質で広大な草原を創出し、環境省のレッドデータブックに掲載されている絶滅危惧種を含む多様な生態系を育むことが分かっている。
メルシャンの管理畑「椀子ヴィンヤード」
「椀子ヴィンヤード」は、2023年10月に、環境省が自然共生サイトに正式に認定。2023年前期に122か所認定された中で唯一、事業として農産物を生産する畑で、同社は事業を通じた「ネイチャー・ポジティブ」に繋がる事例として認められたものと考えている。
農研機構との共同研究ではこうした実績をベースに、「椀子ヴィンヤード」で豊かな生態系が回復・維持されることで、ヴィンヤードが位置する陣場台地やその周辺の生態系に与える貢献の分析・評価、草生栽培が高品質なブドウの安定した栽培にも寄与できる可能性を探索。また、ヴィンヤードの剪定残渣などを活用したバイオ炭による炭素貯留効果の評価などを環境再生型農業の可能性についても知見蓄積を図る。
メルシャンは、「日本を世界の銘醸地に」をビジョンに、世界で通用する品質のワインを安定的に産出することを目指し、高品質なブドウを持続的に確保するために自社管理畑を拡大している。2003年に長野県上田市丸子地区陣場台地に自社管理畑「椀子ヴィンヤード」を開園。2019年にはヴィンヤードの小高い丘の上に、ブドウ栽培からワイン醸造まですべてを見学できる「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」を開設し、地域・自然・未来との共生をテーマに、高品質なブドウ栽培、ワイン造りを手がけている。「椀子ヴィンヤード」産のワインは、日本の公式行事で採用されるなど、国内外で高く評価されている。
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