【注意報】麦類赤かび病 県内全域で多発のおそれ 大分県2024年5月7日
大分県農林水産研究指導センターは、麦類赤かび病が県内全域で多発のおそれがあるとして、4月26日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
図1:小麦赤かび病(写真提供:大分県農業研究部病害虫対策チーム)
大分県農林水産研究指導センターによると、県内の麦類主要産地である北部地域において、赤かび病の甚発生圃場が確認されている。出穂後2回防除を実施している圃場でも同病の多発生が認められ、例年になく発生量が多い状況にある。また、他地域においても同病の発生が多いという情報が寄せられている。
同病の感染は開花期から乳熟期が主で、菌の胞子形成、飛散は雨により助長される。この時期に曇天や降雨が続くと多発する恐れがある。また、発病後は病斑上の分生子で伝染する。
福岡管区気象台が4月25日に発表した「九州北部地方1か月予報」(4月27日~5月26日)によると、高温傾向で推移する可能性が高く、降水量も多いと予想され、赤かび病の好適条件が続くと考えられる。
図2:大麦赤かび病(写真提供:大分県農業研究部病害虫対策チーム)
同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇赤かび病の防除は、出穂後2回の農薬散布を基本としているが、発生が多い場合にはさらに3回目の農薬散布を検討する。
〇同病はかび毒(デオキシニバレノール:DON)を生成することが知られているため、農薬による防除を徹底する。
〇防除に使用する薬剤は、大分県農林水産研究指導センター農業研究部病害虫対策チームホームページ内にある「大分県主要農作物病害虫及び雑草防除指導指針」を参照。なお、薬剤によっては指針の更新日以降に登録内容が変更されている場合があるため、容器のラベルに記載されている使用時期、使用回数等を遵守して使用する。
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