【注意報】果樹全般にカメムシ類 県内全域で多発のおそれ 徳島県2024年5月9日
徳島県病害虫防除所は、特にウメ、モモ、ナシ、カキに果樹カメムシ類(ツヤアオカメムシ、チャバネアオカメムシ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、4月30日に令和6年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
図1:チャバネアオカメムシの越冬数調査(県全体)
徳島県病害虫防除所によると、4月第4半旬から4月第5半旬における予察灯調査において、果樹カメムシ類の誘殺数が平年に比べて多く、今後果樹園への飛来および被害の拡大が予想される。
2月に実施したチャバネアオカメムシの越冬調査(11地点×2か所調査)では、成虫数が15.7頭/㎡と、平年(2.6頭/㎡)に比べて高い越冬密度だった(図1)。
上板町および勝浦町に設置した果樹カメムシ類予察灯への4月第4半旬から第5半旬における誘殺数が、上板町では、ツヤアオカメムシが370頭と、平年( 8頭)の46.3倍、チャバネアオカメムシが49頭と、平年(5頭)の9.8倍誘殺された。また、勝浦町では、ツヤアオカメムシが15頭と、平年(3頭)の5.0倍、チャバネアオカメムシが4頭と、平年(1頭)の4倍誘殺された。
高松地方気象台が4月25日に発表した1か月予報では、気温は平年より高いと予想。今後、果樹園への飛来および加害が増加が予想される。
チャバネアオカメムシ(写真提供:徳島県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇果樹園周辺の山林や雑木林から成虫が飛来してくるため、園内を巡回し、飛来を確認したら早急に防除を行う。
〇モモ、ナシでは、早めに袋掛けを終える。
〇夜行性の虫であるため、薬剤の散布は夕方か早朝に実施する。
〇移動性が高いため、広域一斉防除により防除効果の向上に努める。
〇飛来が続く場合は、継続的な防除が必要だが、薬剤の影響でハダニ類、カイガラムシ類が増加する場合があるため注意する。
〇薬剤を散布する場合は、風向きに注意し、圃場周辺への薬剤飛散防止に努める。なお、風の強い日の散布は控える。
〇今後の発生動向については、農林水産総合技術支援センターウェブページ内、病害虫防除所の各種データを参考にする。
〇防除については、徳島県植物防疫指針を参照するとともに、薬剤の使用に当たっては、必ず農薬ラベル記載事項を遵守する。
ツヤアオカメムシ(写真提供:徳島県病害虫防除所)
重要な記事
最新の記事
-
新品種から商品開発まで 米の新規需要広げる挑戦 農研機構とグリコ栄養食品2025年5月1日
-
春夏野菜の病害虫防除 気候変動見逃さず(1)耕種的防除を併用【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月1日
-
春夏野菜の病害虫防除 気候変動見逃さず(2)農薬の残効顧慮も【サステナ防除のすすめ2025】2025年5月1日
-
イモ掘り、イモ拾いモ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第338回2025年5月1日
-
地元木材で「香りの授業」、広島県府中明郷学園で開催 セントマティック2025年5月1日
-
大分ハウスみかんの出荷が始まる 大分県柑橘販売強化対策協議会2025年5月1日
-
Webマガジン『街角のクリエイティブ』で尾道特集 尾道と、おのみち鮮魚店「尾道産 天然真鯛の炊き込みご飯」の魅力を発信 街クリ2025年5月1日
-
5月1日「新茶の日」に狭山茶の新芽を食べる「新茶ミルクカルボナーラ」 温泉道場2025年5月1日
-
「越後姫」食育出前授業を開催 JA全農にいがた2025年5月1日
-
日本の米育ち 平田牧場 三元豚の「まんまるポークナゲット」新登場 生活クラブ2025年5月1日
-
千葉県袖ケ浦市 令和7年度「田んぼの学校」と「農作業体験」実施2025年5月1日
-
次世代アグリ・フードテックを牽引 岩手・一関高専から初代「スーパーアグリクリエーター」誕生2025年5月1日
-
プロ農家が教える3日間 田植え体験希望者を募集福井県福井市2025年5月1日
-
フィリップ モリス ジャパンとRCF「あおもり三八農業未来プロジェクト」発足 農業振興を支援2025年5月1日
-
ビオラ「ピエナ」シリーズに2種の新色追加 サカタのタネ2025年5月1日
-
北限の茶処・新潟県村上市「新茶のお茶摘み体験」参加者募集2025年5月1日
-
「健康経営優良法人2025」初認定 全農ビジネスサポート2025年5月1日
-
「スポットワーク」活用 農業の担い手確保事業を開始 富山県2025年5月1日
-
「Hiroshima FOOD BATON」食のイノベーションに挑戦する事業者を募集 広島県2025年5月1日
-
「良き仲間」恵まれ感謝 元島根県農協中央会会長 萬代宣雄氏(1)【プレミアムトーク・人生一路】2025年4月30日