【特殊報】チャ、植木類、果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農業被害を初めて確認 東京都2025年1月22日
東京都病害虫防除所は、チャ、植木類(ツツジ、ドウダンツツジ、ツバキ、ハナミズキ、モミジなど)果樹類(カキ、キウイフルーツ、ブルーベリーなど)チュウゴクアミガサハゴロモの発生と被害を多摩地域で確認。これを受けて1月21日に令和6年度病害虫発生予察特殊報第2号を発表した。
図1:ナシ葉上の成虫と図2:粘着版に捕獲された成虫(提供:東京都病害虫防除所)
東京都病害虫防除所によると、2024年10月にチャおよび植木類、果樹類の圃場でチュウゴクアミガサハゴロモ成虫の寄生および産卵痕を確認した。
同種は中国原産で、海外では韓国、トルコ、フランス、ドイツ、イタリアに分布が拡大。国内では2017年に大阪で初めて確認されて以降、本州、四国および九州で発生が報告されている。作物への被害については神奈川県、埼玉県、山梨県、福岡県で特殊報が発表されている。
成虫の体長は14~15mm、前翅長14mm程度。茶褐色から鉄さび色の前翅の前縁中央部に扁平で半円形の白斑がある(図1、2)。幼虫は白色で、腹部から白い糸状の蝋物質の毛束を広げる(図3)。
卵塊は樹木などの枝に産み付けられ、産卵痕は白色の蝋物質で被覆される(図4)。
図3:ツバキ枝上の幼虫と図4:枝上の産卵痕(ブルーベリー(左)とツバキ)(提供:東京都病害虫防除所)
同種は広食性で、カキノキ科、カバノキ科、クワ科、ツツジ科、ツバキ科、ニシキギ科、バラ科、ヒノキ科、フトモモ科、ブナ科、マメ科、ミカン科、ミズキ科、モクセイ科、モチノキ科等の多くの樹木類およびキク科草本植物で寄生が確認されている。
産卵の際に枝を傷つけるため、枝の枯死や樹勢の低下が生じることがある。また、産卵痕は白色の蝋物質で覆われるため植木類では景観を損ねる。
成虫および幼虫は枝に寄生し、吸汁する。発生が著しいと排泄物によりすす病が発生する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)1月現在、本種を対象とした登録農薬はない。
(2) 産卵された枝を除去し、適切に処分するなど、耕種的防除に努める。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(128)-改正食料・農業・農村基本法(14)-2025年2月8日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(45)【防除学習帖】第284回2025年2月8日
-
農薬の正しい使い方(18)【今さら聞けない営農情報】第284回2025年2月8日
-
【人事異動】JA全農(3月31日付、4月1日付)2025年2月7日
-
農産物輸出 米、牛肉、りんごなど9品目が過去最高 24年実績2025年2月7日
-
【注意報】さとうきびにメイチュウ類 先島諸島、南大東島で多発のおそれ 沖縄県2025年2月7日
-
【生乳需給調整】「全参加型」の基金造成へ 改正畜安法クロスコンプラインアンス対応 Jミルク2025年2月7日
-
北海道産チーズの魅力発信 地チーズ博2025始まる ホクレン2025年2月7日
-
(421)国際価格と家計感覚【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月7日
-
「もうだめなようだ」【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第327回2025年2月7日
-
「書道・交通安全ポスター」コンクール 大賞受賞者28名を表彰 JA共済連2025年2月7日
-
「おおいた和牛・豊後牛モ~っとお得にキャンペーン」開催中 JAタウン2025年2月7日
-
お客様送料負担なし「2月9日は肉の日!和牛をたべようキャンペーン」開催 JAタウン2025年2月7日
-
「青森ながいもキャンペーン」10日から開催 JA全農あおもり2025年2月7日
-
「おかやま和牛肉」大特価 対象商品を特別価格で販売 JAタウン2025年2月7日
-
村上農園 過去最高の売上高113億円「ブロッコリー スーパースプラウト」が急伸2025年2月7日
-
手軽に本格的なおつまみを キユーピー業務用「スノーマン レバーペースト」新発売2025年2月7日
-
フォトジャーナリスト安田菜津紀さん講演会「東北から命をみつめて」開催 生活クラブ・千葉2025年2月7日
-
「第3回全国いちご選手権」埼玉県本庄市「あまりん~極~」が最高金賞 日本野菜ソムリエ協会2025年2月7日
-
登録内容変更 殺菌剤「ピリカット乳剤」 エス・ディー・エス バイオテック2025年2月7日