トマトの下葉処理 自動化ロボット開発 エンドエフェクタ交換で収穫に応用も 農研機構2025年11月19日
農研機構は、トマトの下葉処理を自動で行うロボットを開発した。ロボットアームに装着した専用のエンドエフェクタで不要な葉を自動的に刈り取ることができるため、人件費や作業時間など、総コストの3割を占める労働負担の軽減が期待される。
図1:長段栽培での作業。脇芽取り・誘引・つる下ろし(左)、下葉処理の作業前と作業後(中央)、収穫(右)
トマトの下葉処理は、長期間にわたって栽培する「長段栽培」で主茎下部の不要な葉を切除する作業(図1)。これまでは人手で行われていたが、開発したロボット(図2)による自動化で栽培管理の省力化が可能になる。
図2:開発した下葉処理ロボット
農研機構はロボットの開発にあたり、AI(人工知能)によるトマト株の部位・形状を認識する画像解析手法、効率的な下葉処理を可能にする生垣用バリカンをベースとした新たなエンドエフェクタ、主茎に沿ってエンドエフェクタを動作させる制御手法など、新たな技術を開発。これにより、エンドエフェクタを主茎に沿って動かし連続的な下葉の切除ができるほか、エンドエフェクタにかかる反力を利用した力制御により、主茎の曲がり具合に合わせて滑らかに追従する。
過去に開発された装置は葉を一枚ずつ検出し位置を特定して切除する方式が主流で、精度・作業時間・適用条件などに課題があり普及していなかったが、新技術では葉の位置を正確に特定する必要がなく、複数の葉をまとめて切除できるため、作業の高速化が可能となる。
農研機構は、今回の技術を基盤に、エンドエフェクタの交換によって収穫や農薬散布など複数の機能を持つマルチユースロボットへの発展を目指している。下葉処理と収穫を1台で対応できれば、トマト栽培の全作業時間の40%削減が見込まれ、労働力不足が深刻化する農業現場の作業効率化と生産性向上につながる。
同ロボットは11月26日~28日、東京ビッグサイトで開催の「アグリビジネス創出フェア2025」に出展予定。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(171)食料・農業・農村基本計画(13)輸出国から我が国への輸送の状況2025年12月6日 -
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(88)ジチオカーバメート(求電子剤)【防除学習帖】第327回2025年12月6日 -
農薬の正しい使い方(61)変温動物の防除法と上手な農薬の使い方【今さら聞けない営農情報】第327回2025年12月6日 -
スーパーの米価 前週から23円上昇し5kg4335円 過去最高値を更新2025年12月5日 -
支え合い「協同の道」拓く JA愛知東組合長 海野文貴氏(2) 【未来視座 JAトップインタビュー】2025年12月5日 -
【浜矩子が斬る! 日本経済】『タコ市理論』は経済政策使命の決定的違反行為だ 積極財政で弱者犠牲に2025年12月5日 -
食を日本の稼ぎの柱に 農水省が戦略本部を設置2025年12月5日 -
JAの販売品販売高7.7%増加 2024年度総合JA決算概況2025年12月5日 -
ポテトチップからも残留農薬 輸入米に続き検出 国会で追及2025年12月5日 -
生産者補給金 再生産と将来投資が可能な単価水準を JAグループ畜酪要請2025年12月5日 -
第3回「食料・農林水産分野におけるGX加速化研究会」開催 農水省2025年12月5日 -
新感覚&新食感スイーツ「長崎カステリーヌ」農水省「FOODSHIFTセレクション」でW入賞2025年12月5日 -
(464)「ローカル」・「ローカリティ」・「テロワール」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年12月5日 -
【スマート農業の風】(20)スマート農業を活用したJAのデジタル管理2025年12月5日 -
「もっともっとノウフク2025」応援フェア 農福連携食材を日替わりで提供 JA共済連2025年12月5日 -
若手職員が"将来のあるべき姿"を検討、経営層と意見交換 JA共済連2025年12月5日 -
IT資産の処分業務支援サービス「CIRCULIT」開始 JA三井リースアセット2025年12月5日 -
「KSAS Marketplace」に人材インフラ企業「YUIME」の特定技能人材派遣サービスのコンテンツを掲載 クボタ2025年12月5日 -
剪定界の第一人者マルコ・シモニット氏が来日「第5回JVAシンポジウム特別講演」開催2025年12月5日 -
野菜との出会いや季節の移ろいを楽しむ「食生活に寄り添うアプリ」リリース 坂ノ途中2025年12月5日


































