水耕栽培用培地の開発事業が環境省「マイクロプラスチック削減」優良事例に掲載2021年5月28日
株式会社GSIクレオス(東京都千代田区)とプランツラボラトリー株式会社(東京都中央区)が共同で進めている海洋生分解性プラスチックを用いた野菜等の水耕栽培用培地の開発事業が、環境省の「マイクロプラスチック削減に向けたグッド・プラクティス集」に優良事例として掲載された。
同事業は、海洋生分解性を有する樹脂を用いて野菜などの水耕栽培用の培地を新たに開発。広く用いられているウレタン製の培地に代わり、ウレタン培地から発生するマイクロプラスチックなどによる環境負荷を低減する。また、培地製造プロセスや培地処理プロセスなどにおけるCO2排出削減を目的に取り組んでいる。
現在、日本の植物工場における水耕栽培の培地の原料には、自然界で分解されないウレタンプラスチックが広く用いられているが、ウレタン培地の使用や保管にともなう劣化により相当量のウレタン微細片が下水道を経由して海洋に流出。マイクロプラスチック問題の一因となっていると考えられている。
同事業では、GSIクレオスが取り扱う生分解性プラスチック(澱粉ポリエステル樹脂)も素材候補の一つとし、ウレタン培地に替わる、海洋生分解性を有する培地の開発をめざし、培地と根の分別作業における人件費の削減などのコストメリットを示しながら環境負荷を最小限化を図る。
また、ウレタン廃培地を焼却処理する際に発生する温室効果ガスも問題となっており、植物工場数の増加に伴うウレタン培地の増加によって、環境負荷が増大。生分解性プラスチック製培地の普及と廃培地の有効活用が可能になった場合、年間約80トンの二酸化炭素の排出を削減するとみられる。
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