静岡県産サツマイモ 清水港から初となるタイ向けに輸出 日本農業2022年12月6日
株式会社日本農業は12月5日、清水港から初めてタイ向け静岡県産サツマイモを輸出した。約10トンのサツマイモを、日本農業の子会社・ジャパンベジタブル(静岡県牧之原市)が提供し海上輸送する。タイのレムチャバン港へ運搬され、日本農業タイ法人が、現地で販売および、物流実験検証、流通・販売等のマーケティング調査を行う。
今回の輸出は、静岡県の「山の洲産品の清水港輸出拡大事業」を活用した取り組み。日本農業は同事業の公募により採択され、初めて静岡県産のサツマイモを清水港からタイへ輸出した。同事業は、中部横断自動車道の全線開通に伴い、山の洲(静岡県、山梨県、長野県、新潟県)産品を清水港から輸出する仕組みを構築し、清水港を活用した農産物等の輸出拡大を目的としている。
今回、輸出されたサツマイモは、日本農業が子会社として静岡県で立ち上げた、ジャパンベジタブルと同社の契約農家が、荒廃農地を再生して生産し、ジャパンベジタブルによって選果・こん包され、貨物受入れからコンテナへの積込みは、鈴与(静岡市)が担当。タイへ輸送後は、日本農業の現地法人が販売と物流実験検証、流通・販売等のマーケティング調査を行う。
ジャパンベジタブルは、サツマイモを中心とする畑作品目の生産・選果・こん包・販売を行うため、日本農業の子会社として6月に設立。自社ほ場は静岡県内の荒廃農地を再生し整備、2023年には総面積15ヘクタールでの作付け、2025年度末までに、流通総額10億円規模((約5000トン) のサツマイモ産地の形成を予定している。
サツマイモは、タイを含むASEAN諸国で人気があり、日本からの輸出量も右肩上がり。一方で、需要の急拡大や病基腐病の蔓延で供給が間に合わず、機会損失に繋がっている。こうした状況から、日本農業は、ジャパンベジタブルを設立した。
静岡県には、干し芋生産の発祥の地((御前崎市)があり、高い生産技術を持つ農家が多いが、農業の担い手不足、産業の空洞化、荒廃農地の増加などの課題に直面している。ジャパンベジタブルは、こうした課題を、農業を通じて解決するため、契約農家や農協などと連携し、輸出産地の形成を推進している。
最新の記事
-
シンとんぼ(46)食の安全とは(4)毒性についての理解2023年6月3日
-
トマト病害虫雑草防除のネタ帳 施用法②【防除学習帖】第202回2023年6月3日
-
有機農業とは83 有機質資材を活用した施肥㉑【今さら聞けない営農情報】第202回2023年6月3日
-
「日本の農業高校とも交流したい」イタリアの農業専門学校 ローマ在住ジャーナリスト・茜ヶ久保徹郎【イタリア通信】2023年6月3日
-
メディアの「売れる記事」は間違った世論を誘導する【原田 康・目明き千人】2023年6月3日
-
農業理解に"つながり"大切 JA東京スマイル・眞利子伊知郎組合長(1)【未来視座 JAトップインタビュー】2023年6月2日
-
農業理解に"つながり"大切 JA東京スマイル・眞利子伊知郎組合長(2)【未来視座 JAトップインタビュー】2023年6月2日
-
農産物の大規模輸出産地づくり支援へ JAグループが初の合同説明会 全国から125団体参加2023年6月2日
-
【人事異動】農水省(6月5日付)2023年6月2日
-
「世界卓球選手権ダーバン大会」で活躍 日本代表10人が全農を訪問2023年6月2日
-
JR大阪駅でみのりみのるマルシェ「大阪の実り」10日に開催 JA全農2023年6月2日
-
ウクライナ危機で「水産物の安定供給脅かされるリスク顕在化」 「水産業の食料安保」を特集 水産白書2023年6月2日
-
国産練乳を使用「Panest×ニッポンエール練乳蒸しパン」新発売 JA全農2023年6月2日
-
【JA人事】JA八千代(千葉県)新組合長に鈴木秀昭氏(3月24日)2023年6月2日
-
【JA人事】JAかみはやし(新潟県)阿部元広組合長 を再任(5月27日)2023年6月2日
-
JAアクセラレーター第5期に採択「ISSA KITCHEN TOKYO」事業展開を加速 RelieFood2023年6月2日
-
(334)健康は「権利」?「義務」?【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2023年6月2日
-
ヤマスイグループの株式を譲受 農林中金キャピタル2023年6月2日
-
農業の困りごとを相談「スーパー農家 トミさん/Agri-GPT」無料プラン提供2023年6月2日
-
旬のさくらんぼ「佐藤錦」のショートケーキなど期間限定で登場 銀座コージーコーナー2023年6月2日