ヒメトビウンカ注意継続 病害虫予報2016年5月25日
農水省は5月24日、「平成28年度 病害虫発生予報第2号」を発表した。
気象庁が発表した1か月の気象予報では、全国的に気温が高くなる見通しとなっている。降水量は東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並みか多いと予想。その他は平年並みとしている。日照時間は北日本と東日本日本海側で平年並みか多いと予想。東・西日本太平洋側と沖縄・奄美で平年並みか少ないとしている。
全国の病害虫の発生動向は、麦類で赤かび病、タマネギ・キュウリでべと病、イチゴでハダニ類、トマトで灰色かび病の発生が多くなると予想している。
詳しい予報については次の通り(表の赤字は、各地の平均値より多い予想、黒字は平年よりやや多いと予想される地域)。
【水稲】
イネ縞葉枯病の発生は、群馬県・埼玉県で「多い」、千葉県・鳥取県で「やや多い」と予想。イネ縞葉枯病を媒介するヒメトビウンカが西日本、中部、関東の一部地域で多いため注意が必要。
イネミズゾウムシの発生は、秋田県・佐賀県で「多い」、青森県・千葉県・徳島県で「やや多い」と予想。
イネいもち病の発生は、埼玉県・佐賀県で「多い」、愛知県で「やや多い」と予想。
【麦】
赤かび病の発生は、福島県・長野県・岐阜県・滋賀県・兵庫県・愛媛県・大分県で「やや多い」と予想。滋賀県が5月12日から注意報を発表している。
赤カビ病の最初の防除を行う生育時期は、小麦と六条大麦が「開花を始めた時期から開花最盛期まで」、二条大麦が「穂揃い期の10日後ごろ」となっている。
【野菜・花き】
【果樹・茶】
果樹カメムシ類は越冬場所の山林から餌を求めて果樹園に飛来するため山林に隣接した園地などに飛来初期からの防除を促している。
モモせん孔細菌病は春型枝病斑(スプリングキャンカー)や葉での発生が多く、福島県と長野県で注意報が発表されている。春型枝病斑は伝染源となるため、怪しい枝も含めて徹底した除去と防除を促している。
キウイフルーツかいよう病は早期発見・防除に努め、感染樹を発見したときは適切に除去などを行うよう呼びかけている。
ウメ輪紋病の発生地域はアブラムシ類の防除を徹底するよう喚起している。
その他、4月20日以降、都道府県が発表している警報はない。特殊報は次の通り。
◎特殊報
4月26日に徳島県でキュウリにウリ類退緑黄化ウイルス
5月2日に愛知県でタマネギにタマネギえそ条斑病
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