【目明き千人】仲良きことは美しき哉2013年5月21日
「仲良きことは美しき哉」は武者小路実篤氏が色紙に野菜を描いた時の言葉である。伊藤忠商事の元会長で中国大使を勤められた丹羽宇一郎氏が経済倶楽部の講演で「日本と中国が喧嘩をしてもよいことは一つもない。仲良くすれば日本も中国もよいことがたくさんできるしアジア全体がよくなる」と言われた。
さらに、「両国ともそれぞれ歴史を背負っているだけに仲良くするためには努力が必要である。それぞれが言いたいことを言い合えば喧嘩になるだけである。しかもいやな奴の隣はゴメンであるといっても引っ越しは出来ない。仲良くするための努力が必要である」との発言は、尖閣諸島のゴタゴタが起きた時の中国大使の言葉としての重みがある。
歴代の日本の総理大臣は「日米関係こそ日本の国益を守る基本である」との立場であるが、それでもサンフランシスコの沖まではともかく、ハワイやグァム島の近くに日本列島を引っ越しは出来ない。政権を担当する責任者は仲良くするための努力をしてもらいたいものだ。
マスコミも同様である。どこの国にもたたけば埃の出る問題を抱えているが、そのような事柄を見付けてあたかも国全体、国民全体が欠陥のある国であるかのようなキャンペーンを張る傾向がある。世論調査をすると「嫌いな国」の上位になるのは此処から来ている。逆に、仲良くするためのプラスの面を強調すれば世論調査の結果もそれを反映した数字となる。アメリカの評価がよい例である。
韓国も同様である。日本、中国、韓国が仲良くすることがアジア全体の安定と発展に不可欠であることは誰が見ても明白であるが、残念ながらそのような努力ではなく喧嘩をたきつけるような情報が主流となっている。喧嘩も言い合いをしているうちは仲直りのチャンスもあるが一旦武力衝突をしてしまうと双方後に引けなくなってしまう。北朝鮮とアメリカが朝鮮戦争から50年たった今もまだ戦争状態から抜け出せず“一時休戦中”の現在も衝突が絶えないのが典型的な例である。
引っ越しが出来ないのであるから隣近所とは仲良くする努力をして、アジアの国々から尊敬を持って、一目置かれる国にする努力が求められている。その気になれば出来ることである。
キュウリやカボチャのような野菜でも「仲良きことは美しき哉」で色紙の中で仲良く話し合っている。
重要な記事
最新の記事
-
准組合員問題にどう向き合うか 11月15日に農協研究会開催 参加者を募集2025年9月16日
-
シンとんぼ(159)-食料・農業・農村基本計画(1)-2025年9月13日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(76)【防除学習帖】第315回2025年9月13日
-
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
-
【人事異動】JA全中(10月1日付)2025年9月12日
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】破られた新しい政治への期待 国民民主党 舟山康江参議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】農政でも「らしさ」出しきれず 衆議院農水委員会委員・やはた愛衆議院議員(れいわ新選組)2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
秋の味覚「やまが和栗」出荷開始 JA鹿本2025年9月12日
-
「令和7年台風第15号」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年9月12日
-
成長軌道の豆乳市場「豆乳の日」前に説明会を実施 日本豆乳協会2025年9月12日
-
スマート農園を社会実装「品川ソーシャルイノベーションアクセラレーター」に採択 OYASAI2025年9月12日
-
ご当地チューハイ「寶CRAFT」<大阪泉北レモン>新発売 宝酒造2025年9月12日
-
「卵フェスin池袋2025」食べ放題チケット最終販売開始 日本たまごかけごはん研究所2025年9月12日