【コラム・消費者の目】「待ちに待った春2015年4月13日
春になると、桜がいつ開花するかで日本中が浮足立ってきます。桜の開花日は、気象台によって行われている生物季節観測の一つで、桜の標本木で5~6輪以上の花が開いた状態となった最初の日を開花日としています。テレビやラジオで毎日のように話題にするので、東京の靖国神社にある「そめいよしの」の標準木はすっかり有名ですが、実は日本全国に標準木があり、その開花日を同じ日どうし、つないだものが桜前線です。
「そめいよしの」は江戸末期に作られた品種で、今では九州から石狩平野あたりまで植栽されているそうですから、わずか200年ほどの間に日本全国に広まったということになります。今風に言えば、メガヒット&ロングセラー商品ということになるでしょう。万葉集にも桜を詠んだ歌がありますが、その桜は「そめいよしの」ではなく、山野に自生するヤマザクラだったことになります。
季節は行きつ戻りつしながら冬から春に向かっていきます。花冷えに凍えながらも、ふくらみを増した桜のつぼみをみると、勇気づけられます。私が住む茨城県では、桜が開花するころには気温は15度を超える日も増え、20度にも届こうかという日もあります。近くの畑ではトラクターによる耕起が始まり、それを見つめる自分の周りの空気はとても柔らかく感じられます。
そして、ある日突然、桜は一斉に花を咲かせます。この時、春の訪れの予感は私の中で確信に変わります。ともすると見落としがちな季節の移り変わりですが、桜のピンク色の花びらは明確にそれを教えてくれるのです。待ちに待った春を祝うのに、これほど相応しい花はないでしょう。日本各地の桜並木や桜の古木が、100年後も美しい花を咲かせてくれますように。
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