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【コラム・ここがカンジん】組合員目線で運動再構築を2015年5月8日

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【福間莞爾 / 総合JA研究会主宰】

 JA全中の萬歳章会長の突然の辞任は周囲を驚かせた。4月3日に農協法改正案が閣議決定され安倍総理大臣に今後の農業政策・JA運営について挨拶を行った翌々日の9日の全中理事会の場での辞意表明であった。萬歳会長は辞任の理由について、農協改革について一区切りがつき、今後のことは後任者にすべてを任せたいと語った。
 しかし、辞任の理由は、衆目の一致するところ、JA改革についてJAグループが求めた「自己改革方策(昨年11月決定)」とは程遠い内容となり、その責任を痛感してのことであったことは想像に難くない。

 政府が進めるJA改革の具体的内容は、農協法の改正であった。そして農協法改正の最大の山場は、2月12日の安倍総理の所信表明演説(農協改革)に合わせて行われた2月8日のJAグループと政府・自民党との最終調整の場であった。
 この場においてJAグループは、政府からJA全中の一般社団法人化(中央会制度の廃止)をとるか准組合員の事業利用規制をとるかの二者択一を迫られ、前者の方向をとらざるを得ない立場に追い込まれた。もともと、このような選択肢の提供は、JAにとってはいわれなき言いがかりのようなものであるが、半面でJAグループがおかれた苦しい立場を見透かした政府の極め付きの巧妙な戦術でもあった。
 いずれにしても、この瞬間において今次農協法改正の骨格は事実上決定されてしまった。全中会長として、中央会制度の廃止を飲まされたにもかかわらず、なおかつ「准組合員の利用制限を回避でき、全中の総合調整・代表機能は農協法の附則に盛り込まれた」として自民党の諸先生にお礼を言わざるを得なかった萬歳会長の心中は、まさに察するに余りある。このような状況こそ、今次JA改革のすべてを物語っており、象徴的な出来事であったと言ってよい。
 当然のことながら、今後のJA運動の展開について、なぜこのような結末に至ったのかの徹底した反省・分析が必要である。これは別途組織討議が必要だろうが、とりあえず次の諸点が指摘できよう。
 (1)平成13年から進められている農水省のJAの職能組合化(農協法第1条の改正、JAバンク法の制定など)の方向について適切な対処ができていなかったこと、(2)農水省とJAグループとの間で、職能組合と地域組合の方向で両者に大きな亀裂が生じているにもかかわらず、JAは相変わらず旧来の政府・与党(自民党)・団体のトライアングルの中で事態の解決をはかろうとしてきたこと、(3)このため、対応が終始内向きで、政府のJA改革についての争点が明らかにされず組合員さらにはJA段階においてさえ何が問題になっているか不明で、全く運動展開にならなかったことなどである。
 これらについての深刻な反省がなければ、JAはこれまでと同じ轍を踏むことになり、萬歳会長の辞任の意思を生かすことができないだろう。今回の農協法改正の後、准組合員の事業利用規制問題、信用・共済事業の組織改編(分離問題)など本丸と考えられる課題は残されたままである。
 農業問題や協同組合の問題は本来的に党派を超えて取り組むべき国民的な課題である。JAグループは、協同組合原則が言うまでもなく「自主・自立」の運動を展開する必要があり、そのためには国民、組員員目線に立った開かれたJA運動の再構築が求められる。

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