農協の役員は「果敢なる先駆者」に2017年2月28日
JAいわて花巻は広域合併して今年で10年目を向かえる。
経営健全化が緊急の課題であり合併メリットの創出と事業活動を通じて経営改善と地域貢献を図るため全国支援を受け誕生した。
4市2町からなる広域な管内は、特色ある農産物が豊富ではあるが伝統文化や地域毎の考え方の違いも多く事業の展開や組織運営で様々苦慮した。
また、強いリーダーシップやスピード感をもった事業展開が必要であったし、4万3000人の組合員が相互扶助や民主的運営を基本とした事業ができるか不安もあった。
特に農家組合・青年部・女性部や生産部会等協力組織があったが、組織運営の主旨から女性部が最初に4地域の統合を図り活動した。その後、農家組合・青年部・生産組織等統合しながら活動したが、各地域に行って組織リーダー等と農協に対する考え方や農業振興・地域貢献のために何をすれば良いか数多く話し合いを通じ各地域のエゴが少しずつ解消され、事業利用が向上するにつれ経営基盤も安定して来た。
※ ※ ※
今、JA改革の中で組合員との話し合いが必要であり、今後の組織運や事業のあり方が問われているが合併当時必死で組合員と話し合いを続け地域課題や組合員の豊かな生活のために奔走した事はJA改革そのものであったと思う。
集落座談会には担当地域の役職員全員で参加し組合員の声を聞き、総代研修会では酒を飲みながら本音を語り合い、徐々に心と地域の壁が低くなり農協への結集力が強くなって来た。
大型合併は組合員の意見がなかなか通らない、小廻りが出来ないなどと言われるが、その分役職員全員が足で稼ぐ、特に役員は非常勤役員も含めて率先して支店事業や組合員活動に積極的に参加し、組合員との絆を強固なものにしていくことが組合員の発展につながるものと思っている。
組合員との話し合いが、農業振興やくらしの活動を発展させ、組織活動の進展に結びつくものだと考えている。
※ ※ ※
リーマンショックを乗り越え、6年前の東日本大震災があり、大変な苦労をして来たが全国の皆様からの大変なご支援を頂いて再建して来たが、ふり返って見れば地道な活動や基本的な組織活動がJA改革だと思っている。
今後、団塊の世代が組合員をリタイヤするので次の世代を中心に協同活動運動をしなければ組織そのものが縮小してしまう。
これから組合員の拡大や組合員教育が必要であり、私達が目指している協同組合の理念を共有し実践していかなければならないと思う。
しかしながら、地域にはすばらしい若者もたくさんいる。特に農協青年部の方々は夢と希望の中で輝きながら農業経営しており、そうした多くの仲間を増やし、新しい地域づくりに期待したい。
※ ※ ※
私は、今は無くなったが農協役職員連盟の綱領が好きだ。
「われらは農業協同組合の理論と実際を究明し協同組合運動の果敢なる先駆者たるを期す。」
役職員が先頭に立って改革に取り組みするべきだ。
規制改革会議等で農協は後手に回ってはしないか、全国には地域特性を活かした素晴らしい農協が多くある。その活動をもっとアピールするとともに、全国の農協が連携し、強みと弱みを補完し合いながら農業振興や新たな地域づくりに繋がるものと思う。
農協改革の実践中であるが、農協が作られた時代や背景を見つめ地域の中で農家を豊かにすると言う原点を見つめ直し、組合員の幸せに向かって農協運動に邁進したいと思う。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2025年7月8日
-
なぜ米がないのか? なぜ誰も怒らないのか? 令和の米騒動を考える2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【立憲民主党】「食農支払」で農地と農業者を守る 野田佳彦代表2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【自由民主党】別枠予算で農業を成長産業に 宮下一郎総合農林政策調査会長2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【日本共産党】価格保障・所得補償で家族農業守る 田村貴昭衆議院議員2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【れいわ新選組】農業予算倍増で所得補償・備蓄増を やはた愛議員2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】集落と農地 地域の要 営農事業部門・広島市農協組合長、広島県農協中央会会長 吉川清二氏2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】若者を育てる農協に 営農事業部門・北海道農協中央会前会長、常呂町農協前会長 小野寺俊幸氏2025年7月8日
-
トランプ政権の移民摘発 収穫できず腐る野菜「農家に大きな打撃」2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】常に農協、農家のため 営農事業部門・全農鳥取県本部上席主管 尾崎博章氏2025年7月8日
-
150年間受渡し不履行がなかった堂島米市場【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月8日
-
2025参院選・各党の農政公約まとめ2025年7月8日
-
米価 6週連続低下 3600円台に2025年7月8日
-
【JA人事】JA北九(福岡県) 新組合長に織田孝文氏(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAかながわ西湘(神奈川県)天野信一組合長を再任(6月26日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAえひめ中央(愛媛県)新理事長に武市佳久氏(6月24日)2025年7月8日
-
岡山の農業を楽しく学ぶ 夏休み特別企画「食の学校2025」 JA全農おかやま2025年7月8日
-
農業高校生研修を開催 秋田北鷹高等学校、増田高等学校の生徒が参加 JA全農あきた2025年7月8日
-
「にいがたフルーツプレゼントキャンペーン」 クイズ正解者5人に「新潟県産もも5kg」 にいがた園芸農産物宣伝会2025年7月8日
-
JAたまな管内でハウスミカン「レギュラー」出荷始まる2025年7月8日