家族農業は自宅が生産の職場【原田 康・目明き千人】2020年5月27日
コロナウイルス騒動で自宅勤務、テレワークとなった人達は仕事の面も日常生活でも様々な問題に頭を悩ませている。このような中で「家族農業」が改めて評価をされる。職場は自宅の周りで、自然や動物を相手にコメ、野菜、果実、花、畜産物を生産するという職業である。時間に縛られず、他人に指図をされず、天候と作物の生育状況、牛、豚、鶏の顔を見ながら働く時間と仕事を自分で決めることが出来る。お客さんの顔色をうかがうことが不要な職業である。
食糧の生産という、社会の安定に最も必要な職業であることを緊急事態による営業の自粛という中で改めて認識をした。同じ農業経営でも大規模農場は、資金を借りて農地を増やし、大型の農機、施設、実際の農作業は人を雇うことなどコストがかかり、緊急事態で安い労働力の外国人労働者は入国が禁止された。折角一年をかけて育てても収穫が出来ない事態となった。経営のリスクは一般の企業と同じである。
農業の生産性を上げて国際競争に負けないためには規模の拡大が必要ではあるが、日本の国土面積、四季のある自然条件、地域社会などの特徴から家族農業の再評価となる。
サラリーマンが典型であるが、1-2時間かけて満員電車で通勤をしているのは好き好んでやっているわけではない。どのような職種、大企業も中・小企業も厳しい競争、国内だけでなく世界中の同業者が競争相手である。この競争に勝つために関連する企業の連携と、職場でのチームワークの仕事で支えているのだ。厳しい労働条件となる。
在宅勤務は本人だけが家にいるのではなく、保育園、小・中・高も休みとなり、その上共稼ぎであればそれぞれのこれまでの通常の家庭生活が成り立たなくなる。旦那は定年を待たずに粗大ごみとなる。
緊急事態による営業の自粛要請の中でもこれまでどおり大人も子供も家族全員で仕事を分担して野菜や果実を栽培、家畜を育て収穫をする。マイペースの生産活動、日常生活が出来る。他から見ればうらやましい職業である。
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