農水省準拠バイオスティミュラント試行導入・効果検証 JAで開始 AGRI SMILE2025年7月3日
AGRI SMILEは、全国32都道府県、100のJAで、農林水産省のガイドラインに準拠したバイオスティミュラント資材の導入および検証を開始。多様な土壌や気候条件に対応した試験を全国規模で展開し、JAネットワークを活かして資材の経済性を実践的に検証することで、資材の農業現場への広範な普及を目指す。

国内ではこれまで、バイオスティミュラントに関する効果評価・商品表示・選定基準が明確になっておらず、JAや農業者が正確な情報を得て適切な資材を選びにくいという課題があった。こうした状況を受け、農水省は5月に、資材の表示や効果の根拠を示すための基本的な指針として「バイオスティミュラントの表示等に係るガイドライン」を初めて正式に公表した。
これを踏まえ、AGRI SMILEが代表を務めるEco-LABは、産地やJA、農業者と連携し、現場が求める実践的かつより具体的な基準として国内初となる自主規格を4月に策定・公表。この自主規格の特徴は、農業現場において、バイオスティミュラント資材の効果を発揮させる条件の判断基準に役立ててきたもので、バイオスティミュラントの使用者が求める資材が満たすべき基準となる。
今回の取り組みでは、全国100JA規模でこの自主規格を満たした資材を導入し、実践的な検証・評価を行う。
◎検証概要
内容:農水省のガイドラインに示されている「植物体内で起こる反応」および「安全性」があらかじめ確認されたバイオスティミュラント資材を用いて、圃場試験を実施。検証作物は全国合わせて69種あり、最も多いのは水稲で大豆、馬鈴が続く。特殊な農作物をのぞき、ほぼ全ての作物について1種あたり3地域以上での検証が行われている。
検証期間:4月〜12月(順次開始)
<主要参加産地>
・JAきたみらい(北海道、タマネギ、馬鈴薯、白花豆、ビート、水稲等)
・JAさらべつ(北海道)馬鈴薯、大豆、小豆、金時豆、ビート等
・JA道央(北海道)ブロッコリー、レタス等
・JA全農岩手(岩手県)ピーマン、リンゴ、リンドウ等
・JAみなみ魚沼(新潟県)水稲、スイカ等
・JAとぴあ浜松(静岡県)馬鈴薯、セルリー、小松菜、輪菊、みかん等
・JA愛知みなみ(愛知県)輪菊、キャベツ、ブロッコリー等
・JA全農岐阜(岐阜県)水稲、キャベツ、ホウレンソウ等
・JA山口県(山口県)ピーマン、キャベツ、アスパラガス、イチゴ等
・JA熊本市(熊本県)トマト、ナス、大豆、水稲、みかん、メロン等
<検証方法>
1.圃場試験
・ 圃場試験では、実験室試験で特定したバイオスティミュラントの効果が最大となる条件を用いて、バイオスティミュラントを施用する区画(施用区)と、未施用の区画(対照区)を設定し、その他の条件を揃えて実施。
・ 収量や品質を評価する定量的な指標を設定し、生育調査・収量調査を行う。測定されたデータは統計学的手法を用いて有意差を検証。
2.実用化に向けた総合評価
・ 圃場試験で得られたデータをもとに、経済性および作業性を評価し、実用化の可能性を総合的に検証。
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