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女性地方議員は地方の希望【小松泰信・地方の眼力】2023年5月31日

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2022年末時点で女性議員がいなかった257の地方議会のうち、統一地方選など今年4月末までの選挙で、21道県の44議会で女性が当選し、「ゼロ議会」を解消した。選挙があった128議会の34%に当たる。(西日本新聞・5月28日付)

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頑張る農業女子町議

日本農業新聞(5月29日付)は、4月の統一地方選で北海道内の町会議員となった、2人の農業女子を紹介している。

紋別郡雄武(おうむ)町議の田中久実氏(33)は牛柄のスカーフやTシャツなどがトレードマークの牧場従業員。兵庫県出身で、2020年に同町へ移住。牧場アルバイトの他、酪農の現場を紹介するオンラインツアー「RAKUNOO(ラクノー)」の司会を務めるなど、町おこしの活動にも積極的に取り組んでいる。移住者に優しく接してくれた町の人々に感謝し、「町に貢献したい」との気持ちから、牛柄の特徴的な服装などで人目を引く「牛のおねえさん」として町のイベントに関わっている。また、交流サイト(SNS)を駆使して農業や町の魅力を発信している。ユーチューブからも、酪農情勢の悪化を政治の側から変えたい、移住者を増やしたい、ツアーコンダクターの経験を生かして、観光振興にも一役買いたい等々の熱い気持ちが伝わってくる。

「私を嫌いな人、当選して欲しくないと思っている人も、ぜひ投票に行って、他の候補者に投票してください」というメッセージもなかなかユニーク。

十勝郡浦幌(うらほろ)町議の高橋いづみ氏(31)は同町出身。父親が経営する牧場で姉夫婦とともに働く。飼料高、生乳減産などで酪農経営は厳しい。そして農業を含めた産業全体の担い手不足にも危機意識を持っている。「10~20年後にあおりを受けるのは自分たちやその下の世代。次世代が住む町をどう良くしていけるかを考えたい」とのこと。

出馬の決め手は、「1次産業に関わる人の苦労を町議会に上げていきたい」という思い。「自分と同じ世代の人が同じように政治に関わってみたいと思えるようにしたい。任期中の一つの宿題だ」とも考えているそうだ。

両氏が働くそれぞれの牧場の経営者も議員活動に理解を示し、仕事のシフトの柔軟な調整など、後押ししてくれているそうだ。

よそ者への優しさが地域を守る

ところで、今回の浦幌町議選(定数11)では、高橋いづみ氏の他、竹田風子(ふうこ)氏(26)と本間里奈氏(29)が当選している。改選前の女性議員は1人。北海道新聞(5月1日22時19分)は、各地で問題となっている、議員のなり手不足解消のヒントを求めて、3人がなぜ町議を志し、出馬を後押ししたのは何かなどに迫っている。

竹田風子氏は日高管内日高町門別出身。仕事は、町内で短期バイトや就業体験を希望する人向けの町のポータルサイト「つつうらうら」の管理運営。立候補する際、社長に「仕事を続けたい」と相談したところ、「公務に合わせて仕事を減らしていい。町に関わることは喜ばしいこと。応援するよ」と背中を押してくれたそうだ。

札幌の会社を退職して2022年5月、浦幌の会社へ転職。移住して1年足らずにもかかわらず出馬できたのは、竹田氏より短い移住後10カ月で町議となった沼尾昌也氏(29)の存在があったこと。

帯広市出身でJR山手線の車掌から転身した沼尾氏は2018年6月に同町に移住。地元に戻って議員になりたいと考えるようになった17年夏、東京で開かれた「マニフェスト・サミット2017」を聴講した時、同町議会事務局の職員が、議員のなり手不足について語るのを聞き、若者が参入できる可能性を感じたことが契機となる。移住当初から19年の同町議選を目標に据えていたそうだ。「よそ者」を受け入れる町民の寛容さに感謝しているそうだ。

本間里奈氏については北海道新聞(5月26日19時39分)が詳細に取り上げている。

出身は室蘭市。北海道教育大釧路校に進み、卒業後の2016年に地域おこし協力隊として浦幌町に就職。隊員として、町内の小中高生の地元愛などを育む取り組み「うらほろスタイル」の事業に携わり、町への愛着を深める。その後、中学校で教員を務め、19年に結婚。

今年に入り、周囲の仲間から「町議選に出てみないか」と声がかかった。不安もあったが、ベテラン町議らから「若者や女性でも活動できるよう仕組みなどを整えている」と背中を押され出馬を決めたとのこと。

移住者議員に共通するのは、本間氏の言葉を借りれば、「浦幌は、よそ者への優しさがピカイチの町。みんな家族みたいで温かい」ということ。そして、当選した3人に共通するのは、地元愛と周りの支援態勢といえよう。

記事は、同町議会が15年、町議選が定数割れとなったため町議の報酬を約2割引き上げ、町民から提言を受ける「議会モニター制」などを導入。21年には会議規則に出産や育児の際は議員が休むことを認める内容を盛り込み、「浦幌方式」と呼ばれ全道で注目を集めていることを伝えている。制度改革は不可欠な環境整備である。

急げ!女性が参画しやすい環境づくり

山陽新聞(5月29日付)の社説は、「女性が過半数、あるいは男女同数となった議会が次々に誕生したこと」を今回の統一地方選での注目点にあげ、「地域の人口構成を反映せず、性別や年齢が偏った議員構成は、議会への関心低下やなり手不足につながる」との指摘や、「女性比率の低い議会ほど選挙での無投票が多い傾向がある」との総務省の調査から、「多様な背景を持つ議員がいてこそ、議会の議論や提案の幅も広がるだろう」とする。

さらに、兵庫県小野市が10年以上前から他市の女性議員らを招き、女性リーダーの育成講座を開催し、修了生の中から立候補する人が出るなどにより、市議会の女性割合は4割を超していることなどを紹介し、女性の政治参画を進める取り組みの拡大や、女性が名乗りを上げやすい環境づくりを訴えている。

地方の希望をなめんなよ

偶然か、5月29日付の毎日新聞と朝日新聞の社説は、地域政党・大阪維新の会の笹川理(おさむ)府議による、党所属の女性市議へのセクハラやパワハラを取り上げている。両紙とも、同党に対して調査の徹底と検証、そして今後の対応を求めている。

加えて、内閣府が21年に公表した調査より、女性地方議員の6割近くが支援者や議員からハラスメントを受けていたことを紹介。毎日は「女性議員を増やすための環境整備に政党や自治体は力を尽くす責任がある」と締め、朝日は「ハラスメントが基本的人権を侵害する行為であることを議員らが自覚し、自らの言動を厳しく律すること」を、政党、政治家に心せよと訴えている。

多くの人に希望を託された女性地方議員には、何かあったらこう叫んで欲しい。「地方の希望をなめんなよ」と。

「地方の眼力」なめんなよ

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