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【浅野純次・読書の楽しみ】第88回2023年8月2日

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◎堤未果『堤未果のショック・ドクトリン』(幻冬舎新書、1034円)

「ショック・ドクトリン」、ご存じですか。9・11とか3・11とかショッキングな事件が起きて情報が遮断され人々が不安におののくとき、為政者はそれに乗じて良からぬ策を講じるという話です。

まずマイナンバーという「国民監視テク」。マイナカードの危険な実態が明らかにされます。個人情報が紐づけられ「便利この上なし」という河野デジタル相の口舌に乗った先に、何が待ち受けているのか。デジタルは効率が良くて便利そうだけれど危険もいっぱいであることが諸外国の例も交え示されます。

お次は感染症ショック・ドクトリン。コロナのおかげで大儲けした企業の話はさもありなんですが、ワクチンにしても政府の宣伝に乗らず、自分で考え行動することが必要だと痛感させられます。

最後は「脱炭素」キャンペーンをめぐる論考です。太陽光発電や電気自動車の裏で何が起きているのか、「地球温暖化」を心配する人にはびっくりするような事実の数々が...。

「常識」を疑ってみることの重要性を含め目から鱗の人も多いでしょう。とにかく論争を呼びそうな内容です。ちなみに私のかねてからの考えと行動は本書の主張とかなり近いですが、紹介されるファクトの数々には大いに啓発されました。

◎中島精也『新冷戦の勝者になるのは日本』(講談社+α新書、990円)

長く続いたポスト冷戦の勝者は中国、敗者は日本、でしょうか。本書はポスト冷戦の終焉と新冷戦の始まりという認識のもと、世界の政治経済を概観し今後を展望しています。

分析の中心にあるのはグローバリゼーションが終焉し、経済安全保障の観点がかつてなく重要になってきたという歴史的視点です。

投資対象および貿易相手として魅力的な存在だった中国やロシアが実は信用の置けないリスキーな国とわかり、今後はフレンド・ショアリング(友好関係を重視したサプライチェーン)による経済関係が決定的に重要になると強調されます。

「新冷戦の勝者日本」という論点は、台湾のTSMCの熊本進出が象徴的なように円安も加わり安価で良質な日本の機械装置や労働力に世界が注目し始めていて、リショアリング(工場の国内回帰)も始まるとの読みです。

日本が勝者たるには多くの課題があるとはいえ、世界の現状を理解するに格好の書であり、著者の体験など交えて読みやすく書かれているのも魅力です。

◎郷原信郎 『「単純化」という病』(朝日新書、891円)

複雑化と単純化。どちらも気をつけないといけません。理屈をこねてごまかすのは前者ですが、本書は後者を徹底解明しています。 題材は森友学園への国有地売却、加計学園における「岩盤規制打破」、そして「桜を見る会」。いずれも弁明する側は事象を単純化し、そこで詭弁が弄されます。

森友問題でいえば、「安倍首相や同夫人が国有地売却に関わっていたかどうか」を唯一最大の争点とするよう問題が「単純化」され、結局、安倍夫妻に都合の良い方向へ事態が展開していった、と著者は主張します。

問題を分断と二極化の方向へ誘導し、最後は多数決で処理してしまう。「法令順守」であれば問題はない、という単純化も安倍首相的手法だったとも。

「法令順守」の名のもとに説明責任を果たさない傾向が強まっている政界の状況を著者は憂え、安倍首相が襲撃された後も、統一教会や国葬問題で同じ手法が繰り返されていると警告しています。

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