不思議の国ニッポン【消費者の目・花ちゃん】2023年12月16日
「日本の常識は世界の非常識」という言葉は言い得て妙です。例えば、日本人は時間に正確です。新幹線は数分間隔で東京駅を出発していますし、航空会社は定時運行率の高さをセールスポイントにしています。私は海外に住んだことはありませんが、出張先で乗った電車が出発時刻になっても動かないことはよくありました。
品質やリスクに対する考え方も海外と日本では大きく違っています。例えば、日本の顧客は良品率99・99%を求めます。海外は99%でいいじゃないかと考えます。99%を99・99%にするために10倍の時間をかけるくらいなら、多少値引きして買ってもらって、その時間を別のことに使った方が良いと考えるのです。
日本が未だにFAXを使っているというと、欧米人の同僚に笑われます。彼らは、日本人が手書きのFAXで注文を受けて、自社のシステムに手入力して受注しているとは夢にも思っていなかったのです。ネット通販が急成長しているのに、テレフォンショッピングも根強い人気です。河野デジタル相が苦労している理由も根っこは同じなのではないでしょうか。
日本の多くの倉庫では、未だに人の手で出荷作業をしています。もし、日本人が無断で休んだり、すぐに怠けたり、ミスが多かったら、そして時給がアメリカ並みに高かったら、倉庫はとっくの昔に自動化されていたかもしれません。安い給料でまじめに働くパート社員がいてくれたから、これまで自動化するための投資は必要がなかったのです。
10年後、職業の49%がAI(人工知能)に置き換えられるという研究結果があります。世界から見たら不思議の国ニッポンは、AIの発達でこの先どうなっているのでしょう。
(花ちゃん)
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日