シンとんぼ(142)-改正食料・農業・農村基本法(28)-2025年5月17日
シンとんぼには農業の持続的発展と食料の安定供給への切なる思いがあり、この思いが一日でも早く実現されることを願いながら、今後の農業を占う様々な事項についてして持論を展開している。現在、2024年6月に改正された食料・農業・農村基本法をしっかりと学び、同法を理解した上で農業関係者が何をしなければならないのか思案を巡らせている。実際の具体的な内容については先日(4月11日)に閣議決定された「食料・農業・農村基本計画」をもとに詳細を検討することになるが、改正法全体の理解を深めた上で、基本計画の内容を検討したいと思うので、現在も条文の内容把握をすすめている。今回は第二十六条第2項だ。
第二十六条からは第三節に入り、農業の持続的な発展に関する施策が記されている。
第三節最初の第二十六条は旧法の第二十一条で望ましい農業構造の確立がテーマとなっている。
その内容は、第1項は旧法と変わらず国の大規模経営体シフトの方針が示されてるのではと前号で書いた。
それに対し、第2項は、新設された条文で、その内容は「国は、望ましい農業構造の確立に当たっては、地域における協議に基づき、効率的かつ安定的な農業経営を営む者及びそれ以外の多様な農業者により農業生産活動が行われることで農業生産の基盤である農地の確保が図られるように配慮するものとする。」となっている。
この条文のミソは、「それ以外の多様な農業者」が明記されていることだろう。つまり、これまで望ましい農業基盤の確立には、効率的かつ安定的な農業経営を営む者、いわゆる大規模農業者の育成と農地の大規模経営者へのシフトが施策の中心だったものが、おそらく一般企業の農業参入などを指すと思われる「それ以外の多様な農業者」も今後の農業構造を支える主役に挙げられたということだろう。
一般企業の農業参入は過去にも幾度となくあったが、企業であるがゆえに収益性を最優先にした結果、収支が悪くなると農業から撤退するというマイナスの歴史があったのも事実だ。
この新規参入企業が安定的に農業生産に取り組むようにするために、どのような施策が用意されているのか、シンとんぼはとても気になっている。
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