東京農大で「農作業事故体験VR」を活用 学生の安全意識向上と学びを支援 JA共済連2025年8月8日
JA共済連は7月28日、東京農業大学国際食料情報学部アグリビジネス学科の1年生約160人を対象に行われた「基礎農場研修」授業に、農作業事故を疑似体験できる「農作業事故体験VR」を教材として提供し、学生の学びを支援した。
授業は半杭真一教授が担当。学生は農業実習や実地研修を予定しており、農作業事故に対する安全意識を高めることを目的に実施された。
JA共済連の市川道子課長があいさつ
はじめに、JA共済連農業・地域活動支援部の市川道子課長があいさつし、JA共済の取り組みや「農業者向けの保障」を紹介。日本では農作業中の死亡事故が年間236件発生し、他産業と比べて発生率が極めて高い現状を報告した。VRについては「安全対策の重要性を体感し、"自分ごと"として考えられるよう作成した」と説明した。

農作業事故を疑似体験する学生
学生は全8種類の「農作業事故体験VR」コンテンツの中から、研修等で使用する可能性がある「脚立 転落編」と「刈払機 刃との接触編」を体験。当初はバーチャル空間を楽しむ様子も見られたが、臨場感のある事故映像に思わず身を引く姿もあった。
体験後、半杭教授は農作業事故の要因を解説し、「事故は事前に予測が可能」と必要な対策を講義。また、農作業中の熱中症や緊急処置、WBGT(暑さ指数)の活用法も説明し、「自分たちの安全は自分たちで守る意識を、VR体験をきっかけに考えてほしい」と呼びかけた。
学生からは「想像以上にリアルで緊張感が伝わった。事前に注意点を確認して動く大切さを学べた。家業の農業に関わりながら、安全についても自分ごととして取り組みたい」「事故の怖さが身に染みた。新規就農を目指しており、自分自身だけでなく周囲にも共有し、安全な農業環境づくりに貢献したい」などの感想が寄せられた。
半杭教授による講義風景
半杭教授は「農業経験の少ない学生にとって、VRは危険性を理解する有効な教材。特に事故シーンなどは通常の教材では再現できない。農業は安全対策の文化が根づきにくい業種であり、若い世代が意識を変えるきっかけとして期待している」と語った。
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