おいしい酒の追求と農業の活性化へ「獺祭」酒米コンテスト開催 旭酒造2021年1月27日
獺祭を製造する旭酒造(山口県岩国市)は、より美味しい酒の追求と農業の活性化のため、獺祭の原料米山田錦の品質を競うコンテスト「最高を超える山田錦プロジェクト」を開催。1月23日に結果を発表した。
同コンテストは、原料米に山田錦のみを使う獺祭のさらなる進化のため、また、コンテストを通して日本の農業を活気づけようと、旭酒造が2019年から開始。グランプリに1俵50万円と、相場の約25倍の買い取り価格を提示したことでも大きな話題となった。
2回目となる今回は2020年に収穫された全国の山田錦が対象。エントリー数は127点で、そのうち機械による事前審査を通過した43点が目視審査に進み、2020年12月に審査会が行われた。産地に関係なく、酒米としての山田錦の品質が評価され、審査員は複数の地域から、山田錦の品質評価に十分な経験と能力を持つ人を中心に、旭酒造で精米を長く担当する社員も一人参加した。
オンラインで行われた発表会では、冒頭の挨拶で、同社の桜井一宏社長が「世界の市場で日本酒が戦うためには、酒米山田錦の品質向上は非常に強い武器の一つになる」と述べ、コロナ禍の中、厳しい審査基準に調整してくれた農家へ感謝を伝えた。
第2回のグランプリ(賞金3000万円)は、福岡県朝倉市の(株)ウイング甘木の北嶋将治さんで、エントリー2回目でのグランプリ受賞。審査員を驚かせる圧倒的な点差でのグランプリ獲得となった。北嶋さんのグループは山田錦を作って約10年。北嶋さんが作るお米では「にこまる」が「お米番付」で最もおいしいお米の一つに選ばれるなど高い評価を受けている。発表会で北嶋さんは「来年はさらに質を高めていきたい」とさらなる決意を語った。
準グランプリ(賞金1000万円)は、(株)山田錦栽培研究所(栃木県下野市)の紙本進氏でこちらも2回目のチャレンジ。2020年度は、日照時間が短く、高温障害なども心配されたが、毎年変わる天候を見ながら作業を細かく調整していくことが「お米作りの秘訣」という同研究所は、昨年度のコンテストで1位と3位を獲得している。栃木で栽培されているイメージがあまりない山田錦だが、高品質な産地として今後注目が集まりそうだ。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(90)みどりの食料システム戦略対応 現場はどう動くべきか(1)2024年4月27日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(8)【防除学習帖】 第247回2024年4月27日
-
土壌診断の基礎知識(17)【今さら聞けない営農情報】第247回2024年4月27日
-
【欧米の農政転換と農民運動】環境重視と自由化の矛盾 イギリス農民の怒りの正体と運動の行方(2)駒澤大学名誉教授 溝手芳計氏2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2024年4月26日
-
【注意報】麦類に赤かび病 県内で多発のおそれ 熊本県2024年4月26日
-
【注意報】核果類にナシヒメシンクイ 県内全域で多発のおそれ 埼玉県2024年4月26日
-
【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 愛知県2024年4月26日
-
「沖縄県産パインアップルフェア」銀座の直営飲食店舗で開催 JA全農2024年4月26日
-
「みのりカフェ博多店」24日から「開業3周年記念フェア」開催 JA全農2024年4月26日
-
「菊池水田ごぼう」が収穫最盛期を迎える JA菊池2024年4月26日
-
「JAタウンのうた」MV公開 公式応援大使・根本凪が歌とダンスで産地を応援2024年4月26日
-
中堅職員が新事業を提案 全中教育部「ミライ共創プロジェクト」成果発表2024年4月26日
-
子実用トウモロコシ 生産引き上げ困難 坂本農相2024年4月26日
-
(381)20代6割、30代5割、40/50代4割【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年4月26日
-
【JA人事】JA北つくば(茨城県)新組合長に川津修氏(4月20日)2024年4月26日
-
野菜ソムリエが選んだ最高金賞「焼き芋」使用 イタリアンジェラートを期間限定で販売2024年4月26日
-
DJI新型農業用ドローンとアップグレード版「SmartFarmアプリ」世界で発売2024年4月26日
-
「もしもFES名古屋2024」名古屋・栄で開催 こくみん共済coop2024年4月26日
-
農水省『全国版畜産クラウド』とデータ連携 ファームノート2024年4月26日