米価3年ぶりに上昇 前年産比5%アップ 1万3961円 農水省2022年10月19日
農林水産省は10月18日に2022(令和4)年産米9月の相対取引価格を公表した。出来秋の価格が3年ぶりに前年産を上回った。
全銘柄平均価格で1万3961円/60kgとなった。21年産9月の価格は1万3255円で5%上昇した。
21年産米の通年平均価格は1万2819円で+1142円、9%の上昇となった。
銘柄によっては前年産価格と横ばいか、依然として下回っているものもあるが、一方では10%~20%上昇した銘柄もある。
相対取引数量は15万tで前年同月比で+17%と増えた。
新潟、北海道、東北6県では22年産米の概算金を需給環境の改善見込みと生産資材価格の高騰などに配慮して引き上げた。それが一部、相対取引価格にも反映された。
JA全中とJA全農は8月、米卸や小売、外食、中食などの団体に対し、生産資材価格の高騰が長期化し「今のままでは誰も米づくりができなくなる」として、再生産できる価格形成への理解を求めた。
生産現場では主食用米の需給環境の改善に向け、主食用からの作付け転換に取り組み、目標の3.9万haを上回る5.2万haの作付け減の見込みとなり、予想収穫量も前年より30万4000t少ない670万3000tとなった。
こうした生産量の見込みもふまえて、9月の全銘柄平均価格は1万3961円と前年産から上昇したが、JAグループでは「保管・流通経費は上昇しており、生産費がまかなえているかどうかは分からない」(JA全中)とみており、「厳しい状況は変わらない」として米の消費拡大対策に取り組むとともに、長期計画的な販売の推進など政策要請も行っていく。
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