2023年産米 適正生産量は669万t 転作定着が課題 農水省が指針2022年10月20日
農林水産省は10月20日、食料・農業・農村政策審議会食糧部会を開き、米の需給見通しに関する基本指針を示した。そのなかで今後の需要量見通しをふまえた来年(2023年)産の主食用米の適正生産量は669万tと示した。作付け面積は、2022年産の主食用米作付け面積125.1万haと同水準だが、22年産での取り組みをふまえた主食用以外への作付け転換を定着させることが求められる。

2022年産米の生産量は、9月25日現在の予想収穫量に基づき670万tとした。
また、22/23年(22年7月から23年6月まで)の需要量は691万t~697万tと幅を持たせた。691万tは1人当たりの米消費量と人口から推計したもの。
これに加えて農水省は7月から9月の米の販売動向調査を行ったところ、前年同期にくらべて1.6%増加していることが分かり、これを年間の需要量に換算すると約9万tの増加が見込まれるという。

一方、9月の相対取引価格は21年産にくらべて60kg1142円上昇している。農水省は価格上昇にともない重要量が減少するとして、その量を約3万tと見込んだ。その結果、9万tから3万tを引いた6万tの需要増を見込み、「691万t~697万t」との見通しとした。
その結果、23年6月末の民間在庫量は191万t~197万tと200万tを下回ると見込んだ。
さらに23/24年(23年7月~24年6月)の需要量について、1人当たりの年間消費量のトレンド(54.8㎏)と人口から680万tと推計した。そのうえで需要量は年間10万t程度減少していることから、24/25年に出回ることになる23年産米の適正な生産量は669万tとした。
669万tは22年産の主食用作付面積の125万1000haと同水準。主食用米の作付面積を公表し始めた2008年以来、初めて130万haを下回った。この2年間、産地は作付け転換に取り組み、21年産では6万3000ha、22年産では5万1000haと合わせて11万5000haの作付け面積を削減した。
23年産も22年産と同じ作付け面積とすることが求められるが、農水省は「いかに転作の定着を図るか。そう簡単なことではなく、これまでと同じように作付け転換の推進が必要」とする。
食糧部会で委員のJA全中の馬場利彦専務は、今回の米の指針については「妥当と考えている」としながら、23年産に向けて「しっかり作付け転換が必要で戦略作物への万全な予算措置が必要だ」と述べるとともに、食料安全保障の観点から「小麦、大豆、飼料作物など輸入依存度の高い作物の増産が必要だ」と強調した。
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