「水田メタン」発生抑制と環境配慮米の普及へ Green Carbonと連携協定締結 兼松2024年5月13日
兼松とGreen Carbonは、日本とベトナム市場を対象に、水田のメタン削減によるカーボンクレジット創出と、その手法で栽培された環境配慮米の販売を共同で促進するため、連携協定書を締結した。
連携概要
農林水産省は、水田には「メタン生成菌」の影響により、土壌の有機物を分解する過程で温室効果ガスの一種であるメタンガスが発生し、日本全体のメタンガス排出量の約4割を占めるとしている。「水田メタン」の削減は、政府が打ち出す「みどりの食料システム戦略」における「農林水産分野でのゼロエミッション達成と持続的発展に向けた取組み」の一つで、削減には、中干し(田んぼの水を抜いて土壌を乾かす水稲栽培の通常工程の一つ)の期間を延長することが有効。慣行比7日間の延長により、メタンガスの発生を約3割削減できるとされ、2023年3月には、J-クレジット制度運営委員会によって、「水稲栽培による中干し期間の延長」が有効な方法論と承認された。これにより、Green Carbonなど各事業者が、農家と連携し、「水田メタン」削減および削減効果の「J-クレジット」創出に取り組んでいる。
Green Carbonは、カーボンクレジットの創出・登録・販売までを一気通貫でサポートする事業を展開。その一環で、「J-クレジット」申請に必要な登録から成果測定などの一連の手続きから代行販売までを、まとめて申請者に代わって実施する仕組み「稲作コンソーシアム」を推進している。同コンソーシアムは、国内で最大規模の実績をもち、5月10日時点で、計約1万5000ヘクタール以上の水田農家、約300社以上の企業/農業法人が参画している。
兼松は、コメ事業で培った幅広いコネクションと、国産・外国産のコメ市場の知見を活かし、環境配慮米の販売促進に加え、環境配慮米と「クレジット」をセットで調達し、Scope3削減に資するコメの販売をラインナップに加える。両社の協力により、この取組みで生産された米を環境配慮米として流通させるサプライチェーンを構築。最終的には、日本とベトナムのコメ業界に環境配慮米の普及を促し、農業・食品サプライチェーンにおける脱炭素化・持続可能性の向上に繋げることを目指す。
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日
-
深作農園「日本でいちばん大切にしたい会社」で「審査委員会特別賞」受賞2025年9月18日