指定団体あるから、毎日牛と向き合える-酪農家・清水ほづみさん2016年6月3日
「牛乳の日」の6月1日に中央酪農会議が東京都内で開いた記者説明会には、愛知県刈谷市の酪農家、清水ほづみさんが出席して「指定団体があるから酪農家が毎日安心して牛と向き合い安全、安心な生乳を提供できると思います」と訴えた。
清水牧場は昭和35年に創業。非農家出身のほづみさん(56)は昭和55年に嫁ぎ、家族で酪農を続けてきた。現在は夫と本人、長男夫妻と従業員1名で200頭飼養している(経産牛110頭、育成牛90頭、繁殖和牛5頭)。生産量は1日2500kg~3000kg。1戸あたり平均の経産牛頭数は全国で49.1頭(都府県37.3頭)だから清水牧場は大規模経営である。平成12年には酪農教育ファームの認証を取得し、幼稚園児から農業大学校生や乳製品メーカー社員、消費者までを対象に幅広く教育・交流活動を行っている。
ただ、創業時の昭和30年代半ばには刈谷市内に10戸ほどあった酪農家も今では清水牧場だけになった。
清水さんは「これ以上、牛や仲間が減ってはいけない。酪農家を減らさないためにも指定団体制度は重要だと思う。指定団体が行っている生乳共販の仕組みがなければ、酪農家は乳業メーカーと直接やり取りするしかなくなる。そうなれば、たとえば乳業工場から遠い酪農家は不利になり、酪農家の数はもっと減る」と指定団体制度は不可欠だと強調し、「保存がきかない生乳をきちんと販売し私たちに毎日牛ときちん向き合う環境をつくってくれている。指定団体に守られていると思う」などと話した。
(写真)酪農家・清水ほづみさん
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