肉用牛生産費 すべての牛種で増加 飼料費2割増も 農水省発表2023年12月18日
農水省は12月8日、令和4年肉用牛生産費を公表した。それによると肉用牛一頭当たりの生産費(資本利子・地代を含む。以下同じ)は、子牛、去勢若齢肥育牛、乳用雑種育成牛、乳用雄肥育牛、交雑種育成牛、交雑肥育牛のいずれも増加した。もと畜費は減少している牛種もあるが飼料費の高騰が大きく、肉用牛経営の厳しさを反映している。
【図】令和4年肉用牛生産費
〈子牛〉(肉用種の繁殖雌牛を飼育し、子牛を販売)
子牛一頭当たりの生産費(資本利子・地代を含む)は81万2545円で、前年に比べ14.1%増えた。生産費全体の43.3%を占める飼料費が17.4%増えた。
〈去勢若齢肥育牛〉(去勢若齢和牛を肥育・販売)
肥育牛一頭当たりの生産費は140万9641円で、前年に比べ2.9%増えた。もと畜費は4.6%減ったが、生産費全体の32.2%を占める飼料費が18%増となった。
〈乳用雄育成牛〉(肥育用もと牛となる乳用種の雄牛を育成・販売)
育成牛一頭当たりの生産費は25万9856円で、前年に比べ4.9%増えた。もと畜費、獣医師料及び医薬品費、労働費は減ったが、全体の39.1%を占める飼料費が、前年より22.7%増加した。
〈乳用雄肥育牛〉(乳用種の雄牛を肥育・販売)
肥育牛一頭当たりの生産費は61万8898円で、前年に比べ6.6%の増加。生産費の46.3%を占める飼料費が3.8%増となった。なお、生体100kg当たりの生産費は7万9284円で、前年より8.4%増えた。
〈交雑種育成牛〉(肥育用もと牛にするため交雑種の牛を育成・販売)
育成牛一頭当たりの生産費は33万5600円で、前年より5.2%の増加となった。全体の31.6%を占める飼料費が16.2%増加した。
〈交雑種肥育牛〉(交雑種の牛を肥育・販売)
肥育牛一頭当たりの生産費は86万1303円で、1.7%の増。45.8%を占める飼料費が18.3%増えた。もと畜費は9.9%減った。生体100kg当たり生産費は10万3600円で2.1%増だった。
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