香川県のJAと生協が包括連携 豊かで暮らしやすい地域づくりへ2020年2月28日
JA香川県と生活協同組合コープかがわは、2019年1月11日に「豊かで暮らしやすい地域社会づくり」に向けて事業連携を行う「包括連携協定」を締結した。それから1年、進展する取り組みの内容を同JAの広報誌『きらり』2020年2月号「らいふスペシャル」が詳しく紹介している。
「ココステーションみき」(共同購入の商品受け取り場所)
組合員数約14万人のJA香川県と同約19万人のコープかがわが締結した包括連携協定は、「協同組合組織としての特性を生かした連携・協力により、協同組合の力で豊かで暮らしやすい地域社会づくりに貢献すること」を目的としている。
協定締結後、両組織の役員で構成する「協同組合連携会議かがわ」を設置し、「食の安全・安心・新鮮、くらしの安全・安心をコンセプトに、農産物直売所の共同運営、中山間地域や高齢者などの買い物が難しい人を対象とした移動購買車の共同運営など」を協議してきた。
◆実を結び始めた包括連携
『きらり』誌の2月号は【らいふスペシャル】で、包括連携協定によって進められている「協同組合間連携の強化」の取り組みについて、具体的な連携事業が本格化してきたことを伝えている。
コープかがわ共同購入事業本部運営部部長の鈴木章博さんはインタビューで「JA香川県とコープかがわは、どちらも香川県内で事業を展開する『協同組合』として、組合員・地域の皆さまのために活動しています。JA香川県は農畜産物、当コープは食品や日用必需品という、どちらも暮らしに欠かせないものを地域の皆さまに供給しています」などと語っている。
現在、コープかがわでは、共同購入の商品の受け取り場所として「ココステーション」を整備している。
今回の包括連携の具体的な取り組みの1つとして、JA香川県三木町支店敷地内にある「ふれあいセンター三木店・三木とれとれ市」の向かいに「ココステーションみき」が2019年10月にオープンしている。共同購入の商品の受け取り場所だけでなく、物販も行っていて、惣菜、食品・日用品も販売しており、JAの直売所と合わせて利用する人が徐々に増えているという。
今後も、JA香川県ファーマーズマーケット「讃さん広場」の敷地内にコープかがわの新店舗「ここね飯山」を建設中で、今年4月下旬オープン予定となっている。「ココステーション」としての役割以外に一般食品や日用消耗品など「讃さん広場」では取り扱いがない商品を中心に品揃えする。惣菜は店内のキッチンで作りたてを提供。また、イートインコーナーや料理教室、各種学習会などに使えるスペースもあり、両施設が一体となった施設全体の魅力向上が期待されている。
その後、6月オープン予定では、JA香川県高松市太田支店の向かいにあるコープ太田店の店内に、JA香川県の常設直売所をオープンする。コープ太田店は、総合食品スーパーの規模の店で、地域住民の買い物の拠点となっている。そこにJA香川県の直売所が加わり、さらに利便性と魅力の向上をねらっているという。
◆生協との契約取引で成功した「讃岐もち豚」
また、同誌の【あぐりスペシャル】では、今回の包括提携以前から行われてきた、JA香川県・コープかがわオリジナルブランド豚の「讃岐もち豚」についても紹介している。
この取り組みは県内4農場で構成する「産直豚生産流通部会」が独自基準の飼養衛生管理で育てた香川県産豚肉を1991(平成3)年から「産直豚」という名称で販売を開始。95年からは現在の「讃岐もち豚」をブランド名にした。それと同時にコープかがわとの契約取引による安定販売に成功し、年間約9000頭が生産され、その多くが、コープかがわと、とくしま生協で販売されている。県内のコープかがわの13店舗と共同購入、とくしま生協の2店舗で販売されている。また、JA香川県のファーマーズマーケット「讃さん広場」や「はまかいどう松山産直店」でも購入できることなど、同JAの営農部畜産課の宮脇康輔さんや産直豚生産流通部会部会長の太田進さん、コープかがわ常務理事の亀井愛知さんへのインタビューで立体的に紹介されている。
協同組合間連携が具体的な形となって「豊かで暮らしやすい地域社会づくり」に向かって動き出しているJA香川県とコープかがわの取り組みを紹介する『きらり』誌2月号は同JAのWebサイトで読むことができる。
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