ICA会長が協同組合のアイデンティティに関するメッセージ発表2020年11月10日
日本協同組合連携機構(JCA)は11月9日、国際協同組合同盟(ICA)のアリエル・グアルコ会長が9月28日に発表した「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」の採択25周年を祝う協同組合のアイデンティティに関するメッセージを公開した。
グアルコ会長はメッセージで、協同組合のアイデンティティは、「早急に解決しなければならない課題・不確実性・問題に満ちた世界で、協同組合の事業を推進し、自らを位置づけるために欠かせないもの」としながら、協同組合のアイデンティティは、静的で不変のものではないとし、コロナ禍では、「協同することによってのみ、この健康・経済・社会の大きな危機から抜け出せると確信している」と述べている。以下、全文。
協同組合のアイデンティティに関するICA会長メッセージ
今年、国際協同組合同盟(ICA)は「協同組合のアイデンティティに関するICA声明」の採択25周年を迎えています。今日、協同組合のアイデンティティは、早急に解決しなければならない課題・不確実性・問題に満ちた世界で、協同組合の事業を推進し、自らを位置づけるために欠かせないものです。
しかし、協同組合のアイデンティティは、静的で不変のものではありません。協同組合は地域に根ざし、それぞれのコミュニティが自らを組織することの生きた表現です。
コロナ禍のなかで、連帯の行動、そして争い・不平等の両方が現れ、また深まってさえいます。
私は、協同することによってのみ、この健康・経済・社会の大きな危機から抜け出せると確信しています。
そして、私たちは、アイデンティティを持っているからこそそれができるのです。アイデンティティによって、私たちは自らを認識し、同じ原則のもとで行動できるのです。
世界中に300万もの協同組合があり、10億人以上の組合員がいて、今この瞬間も、この協同組合モデルに未来を託しています。
協同組合は、地球上のいのちを持続可能とする商品を生産し、サービスを提供しています。
ICAはすべての協同組合をつなぐ存在であり、協同組合は、最も不可欠な分野で組合員のニーズに応えるために多大な努力をしています。
今日、世界中で、協同組合のアイデンティティ、その視野、可能性が実践されています。私たちが関わらなければならない一つ一つの複雑な状況のなかで、協同組合の価値・原則が、それぞれの地域でどのように実現されているかを私たちは目の当たりにしています。
そして何よりも、私たちは、より公平で、より思いやりのある、より包摂的な世界が可能であることを示しているのです。
記念日というものは、私たちのアイデンティティが時間とともにどのように形作られてきたかを思い起こすのにも役立つものです。私のメッセージの最後に、私たちが現在手にしている協同組合のアイデンティティは、参加型の開かれた民主的なプロセスの結果であることを強調したいと思います。
25年前、マンチェスターで、90か国から1200人以上の代表者が集まり、私たちが今その25周年を祝っている「協同組合のアイデンティティに関する声明」を議論し合意しました。
今、私たちは、この数十年にわたる大きな世界的な変化に照らし、この声明を今一度振り返っています。
協同組合のアイデンティティは、私たちが自分自身を見つめる鏡でなければなりません。より責任ある持続可能な方法で、より連帯感をもって日々行動するように促すものでなければなりません。
これは、人類が直面している大きな課題を前にして、私たちが果たそうとする役割について議論するための招待状です。
前進するために世界は協力を必要としています。ただし、どんな前進でもよいわけではなく、よりよい形での前進でなければなりません。
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