家族で揃って朝食「ほとんどない」が47.0%-農林中金調査2021年5月7日
農林中央金庫はこのほど食に関する意識調査として実施している「世代をつなぐ食 その実態と意識」の第4回調査結果を発表した。コロナ禍で夕食を家族そろって食べる人が増えたという変化が認められたが、「家族揃って朝食を食べる」は継続して減り、半数近くが「ほとんどない」と回答している。
この調査は2004年から母親を対象に実施しており、第4回となる今回は首都圏に住む30~59歳の母親400人を対象に今年3月に実施した。
調査によると、朝食を家族で揃って食べることは「ほとんどない」が47.0%と半数近くを占めた。週平均1.6回で2010年調査(前々回)2.3回、2015年調査(前回)1.8回とくらべると減少傾向が継続している。
一方、夕食では、家族で揃って食べることは「ほとんどない」は6.3%と朝食とは対照的に少なくなっている。回数の平均は3.3回。前回の2.9回から増えたほか、「週に6~7回」は前回の12.8%から18.0%と5ポイント増えた。家族揃って食事をする時間は「朝食」は平均19.7分で前回平均の22.3分よりやや短くなった。
一方、「夕食」は前回平均の45.3分から57.7分へと10分以上増えたことから、農林中央金庫はコロナ禍の影響が出ているとみる。今回はコロナ禍で家庭の食事にどのような変化があったか、も聞いた。「外食の機会」が「短くなった・減った」が82.3%と圧倒的に多かった。
これに対して「長くなった・増えた」のは「家族全員での食事の機会」(43.5%)、「テイクアウトの機会」(42.3%)、「家族の調理への参加」(31.5%)、「料理のレパートリー」(26.8%)など、多様な項目にわたった。
毎日の食生活でとくに重視していることは「家族の好み」が73.3%で1位、次いで「おいしさ」68.5%、「栄養」64.8%となった。「家族の好み」重視は前々回55.8%→前回63.8%と増える傾向にあり、30代では8割に達している。
一方、「栄養」重視は同78.0%→73.8%と減少傾向にある。
食品を選ぶときに気をつけていることは「生鮮食品」では「価格」71.0%、「賞味期限・消費期限」69.5%、「見た目の新鮮さ」68.5%と僅差だが、価格は前々回の3位から1位に順位を上げた。
一方、「加工食品」では「賞味期限・消費期限」がトップで61.3%となり、「価格」は2位で57.3%、3位は「おいしさ」で48.8%だった。
前回調査とくらべ「おいしさ」は10ポイント以上増加し、「価格」も6ポイントほど増えた。一方でトップとなった「賞味期限・消費期限」だが、前回の71.8%からは大きく減り、「原材料」、「材料の原産地」も10ポイント以上減った。こうした変化について、コロナ禍やSDGs意識の普及・浸透などがうかがえるとしている。
食について学ぶのは「母親」が85.5%で1位だが、2位は「インターネット」で78.3%だった。食の情報源としての「インターネット」は前々回25.5%、前回51.0%、そして今回の78.3%と11年間で急伸している。
食に関する社会課題への関心は74.3%が「食品ロス」に関心があり、「食の安全」66.3%、「子ども食堂」42.0%となっている。また、自らの取り組みでは「エコバック使用」94.3%がトップで「ごみの分別指定を守る」82.8%、「食品は使い切る」77.8%などとなった。
重要な記事
最新の記事
-
第21回イタリア外国人記者協会グルメグループ(Gruppo del Gusto)賞授賞式【イタリア通信】2025年7月19日
-
【浜矩子が斬る! 日本経済】「政見放送の中に溢れる排外主義の空恐ろしさ」2025年7月18日
-
【特殊報】クビアカツヤカミキリ 県内で初めて確認 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年7月18日
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年7月18日
-
『令和の米騒動』とその狙い 一般財団法人食料安全保障推進財団専務理事 久保田治己氏2025年7月18日
-
主食用10万ha増 過去5年で最大に 飼料用米は半減 水田作付意向6月末2025年7月18日
-
全農 備蓄米の出荷済数量84% 7月17日現在2025年7月18日
-
令和6年度JA共済優績LA 総合優績・特別・通算の表彰対象者 JA共済連2025年7月18日
-
「農山漁村」インパクト創出ソリューション選定 マッチング希望の自治体を募集 農水省2025年7月18日
-
(444)農業機械の「スマホ化」が引き起こす懸念【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年7月18日
-
【サステナ防除のすすめ2025】水稲害虫の防ぎ方「育苗箱処理と兼ねて」2025年7月18日
-
最新農機と実演を一堂に 農機展「パワフルアグリフェア」開催 JAグループ栃木2025年7月18日
-
倉敷アイビースクエアとコラボ ビアガーデンで県産夏野菜と桃太郎トマトのフェア JA全農おかやま2025年7月18日
-
「田んぼのがっこう」2025年度おむすびレンジャー茨城町会場を開催 いばらきコープとJA全農いばらき2025年7月18日
-
全国和牛能力共進会で内閣総理大臣賞を目指す 大分県推進協議会が総会 JA全農おおいた2025年7月18日
-
新潟市内の小学校と保育園でスイカの食育出前授業 JA新潟かがやきなど2025年7月18日
-
令和7年度「愛情福島」夏秋青果物販売対策会議を開催 JA全農福島2025年7月18日
-
「国産ももフェア」全農直営飲食店舗で18日から開催 JA全農2025年7月18日
-
果樹営農指導担当者情報交換会を開催 三重県園芸振興協会2025年7月18日