年金保険配当金増で事業利益は+5.2億円確保 JA全国共済会令和3年度決算2022年6月10日
JA全国共済会(全国農林漁業団体共済会)は6月9日の通常理事会で令和3年度決算を承認した。前年度はマイナスだったJAの事業利益に相当する「評価損益等調整前当期経常増減額」は前年度から5.9億円増えて+5.2億円を確保した。
同会によると、「評価損益等調整前当期経常増減額」は、低金利環境の長期化で債権利息収入が減った一方、保険会社の運用などによる年金保険配当金が増えたことから、前年度を大きく上回った。
また、JAの当期剰余金に相当する「正味財産」の増加額は、欧米を中心に金利が上昇したことや、株価の伸び悩みで証券投資信託の運用益が低下したなどことから、前年度比で11.9億円減って3.7億円にとどまり、「正味財産」の額は515.1億円となった。
資産・契約状況については、総資産額は5062億円(前年度5126億円)で、JAの退職給付債務額の約50%に相当。JAの加入率は94.9%(同93.6%)と前年度をやや上回り、「制度」「施設」の100%加入県は前年度と変わらず30都府県だった。
新規加入者数は6830人(同7251人)で、掛金収入は285億円(同286億円)。退職者数は9373人(同9454人)で、退職給付金支給額は370億円(同402億円)だった。
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