【本紙調査】速報 2022年産米の作柄 おおむね平年並みか 資材高騰と低米価に苦闘2022年9月8日
本紙が毎年実施している「JAの米担当者に聞く米の作柄見込み」調査を今年も9月初旬からJAの協力を得て実施している。全体の調査結果は9月20日ごろに掲載する予定だが、今回は調査開始時点で得られたJA担当者の回答をもとに作柄見通しや現場の声を一部紹介する。
調査は約200JAを対象に今年の気象の推移と稲の生育状況など聞いている。
これまでのところ7月、8月の大雨で一部冠水した水田が出ており、「出穂前だったため影響はなかった」(北海道)との声もあるが、「水稲で1900ha、大豆で700haの被害」(宮城県)、「農道の破損や土砂の流入で刈り取り不能となっているほ場もある」(新潟県)と被害も聞かれる。
西日本では大きな自然災害はこれまでのところ受けていないと声が多い。ただ、依然、台風被害への懸念が続く。
生育状況は北海道では「地域によるばらつきはある」もののおおむね良好との回答が多いが、青森、宮城、秋田、山形からは「日照が少ない」との声が多く、福島では「日照時間は良好」など東北地方でもばらつきがみられる。
関東では概ね良好だが、北陸からは日照不足の声が出ている。近畿から中四国にかけては「高温」や「水不足」といった声が目立つ。
九州では田植え時に「水不足」だったものの、日照がよく「作柄は全体的に良好」といった声が聞かれる。
JA担当者の作況指数の見込みでは北海道、北関東、宮崎の一部からは「104」との見込みも出ている。一方、青森、福島、佐賀、長崎からは「97~98」と収量の低下を見込む地域もある。ただ、今のところもっとも多い見込み回答は全体として「100」で全国では平年並みの作柄とみられる。
病害虫ではやはり「カメムシ」がいちばん多く、山間部と一部の九州地域からは「いもち病」の発生が報告されている。
低米価と資材高騰
調査では生産現場の課題も聞いている。回答を聞き取った調査票には「米価低迷と生産費の高騰」といった言葉が並ぶ。「資材高騰で離農する農家が増える心配がある」とも指摘も。
概算金が上がったものの肥料の価格は「2倍近くなっている」として「米価を上げてもらう必要がある」と価格転嫁を求める声は多い。
一方、飼料用米への転換など需給調整は必要だとしながらも、飼料用米は専用品種を対象とするなど見直しが検討されていることについて「そもそも専用品種の種が入手できない」、「品種を指定されれば主食用米が増え米価が暴落する」などの意見が出ている。詳細は次回紹介する。
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