全国の特産品を紹介 各ブースで活発に商談 JAグループ国産農畜産物商談会2025年2月3日
JA全農は1月30、31日、東京都港区の東京都立産業貿易センター浜松町館で「第19回JAグループ国産農畜産物商談会」を開き、多数の来場者でにぎわった。各ブースでJAや関連企業と熱心な商談が行われ「直販やBtoCのバイヤーと新規の商談ができた」(JA全農福島)といった声も聞かれた。
出展は全国のJAや農業生産法人など82団体(102小間)。会場では「『TACの店』出展JA商品紹介」のミニパンフも配布され、来場者に岩手や岡山、熊本のJAのTACメンバーお勧めの商品が紹介された。31日には特別セミナーとして、JA全農の戸井和久チーフオフィサーによる「食と農の課題と未来絵図」、東急ストアの川西秀樹執行役員営業本部商品統括室長による「部門の枠を超えた『シン・デリカプロジェクト』について」が開かれ、いずれも多くの参加者で会場が埋まった。
三浦市特産の野菜や「生粋かながわ牛」をアピール JA全農かながわ
生産量日本一のレンコンでレトルトカレーも JA全農いばらき
JA全農かながわは、JA三浦市のカリフラワー新品種「カリフローレ」を、オリジナル品種でサラダ専用ダイコンの「レディーサラダ」と一緒に酢に漬けこみ「レディーサラダ」の色素でピンクに染まった試食品を提供した。「子牛が生まれてから育つまで神奈川県内」の「生粋かながわ牛」もアピールした。レトルトの「土浦れんこんカレー」を推したのはJA全農いばらき。土浦市やかすみがうら市などを中心に茨城県は「レンコンの生産量で日本一」。麺類にも使っているが、レンコンのシャキシャキした触感を出そうと「揚げ物や水煮なども試作したが、加工が難しい」。そこでカレーに挑戦した。
イチゴの新品種「べにたま」の知名度をアップ JA全農さいたま
「伊達のあんぽ柿」で冷凍も商品化を計画 JA全農福島
イチゴの新品種「べにたま」の知名度アップに力を入れたのはJA全農さいたま。昨年の「クリスマスいちご選手権」(日本野菜ソムリエ協会主催)で最高金賞を受賞するなど「埼玉県限定の新品種として力を入れる」(JA埼玉中央)という。JA全農福島が力を入れるのは「伊達のあんぽ柿」。干し柿の一種だが「知名度がまだ低い」ため、アピールを狙って冷凍の試食品と食べ比べを行った。解凍したあんぽ柿は通常よりもっちりした食感で賞味期間も長くなり、年間を通じた商品化を計画し「直販やBtoCのバイヤーから商談ができた」と手ごたえを感じている。
「いしかわ元気米」プロジェクトを継続 JA全農いしかわ
JA全農いしかわは1月27日からスタートした、能登半島地震で被災した米農家を支援する「いしかわ元気米」プロジェクトを紹介した。同プロジェクトは出版社連合と協力した人気漫画の「米シーン」特別限定パッケージで、売り上げの一部を米農家支援にあてる。ネット販売とJAタウンのみの取り扱いだったが「初日で売り切れ」となった。2月以降は量販店などにも販売を広げる予定だ。
米粉で「地産地消」も 全農パールライス
全農パールライスは昨年度からスタートした米粉事業で、千葉県千葉市稲毛での米粉の新工場稼働も控えて「米の品種、製法、産地にこだわった」販促を行った。専用品種は「笑みたわわ」「亜細亜のかおり」など、製法は「湿式気流粉砕」、産地は関東圏中心の契約栽培により「パン・洋菓子」「麺」「惣菜」といった用途に適した提案だ。販路はスーパーや生協のほか、東京都では学校給食にも取り入れられ、関東中心に「地産地消にも対応する」と意気込む。
戸田酒店「葉にんにく餃子」「葉にんいくピッツァ」
変わり種は初出展の戸田酒店。「地域産品発見コーナー」として冷凍の野菜や加工品、アイスなどを地域別に集合陳列して紹介した。同社は酒や調味料などの卸売りで各地のJA直売店と取り引きがあり、JAから別地域の商品調達の依頼に応え、取り扱い商品が増えている。JAから余剰になったり廃棄する農産物などの加工も相談を受け、神奈川県のJAあつぎから相談のあった葉ニンニクを使った「葉にんにく餃子」(直売所限定販売)は人気商品になった。博多のピザ専門店との協業による「葉にんにくピッツァ」の発売も予定している。
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