AI×アジャイルでアプリ開発 JAグループ若手が成果発表「Nexus Craft Lab 2025」2025年11月21日
AgVenture Lab(アグベンチャーラボ)が主催する若手エンジニア育成プログラム「Nexus Craft Lab 2025」の最終発表会が11月17日、アグラボホールで開かれた。農林中金グループの農中情報システム(NIC)、JA共済連グループの中央コンピュータシステム(C-COM)、JA全農グループの全農ビジネスサポート(ZBS)の3社が参加し、企画から開発までの一連のプロセスに取り組んだ成果として、「Biory(バイオリー)」「ふらドリ」「ZBBS部」の3つのアプリを発表した。
3チームがアプリ開発を報告
Nexus Craft Labは、若手エンジニアが実際に手を動かしながら、アジャイル(迅速かつ柔軟に進める反復型手法)をベースにクラウドやAIを活用したアプリ開発を経験する場。クラウド技術はアマゾンウェブサービス(AWS)を採用し、7月から10月までの約4カ月間、全10回のスプリント(短期開発工程)で開発を進めた。
「Biory(バイオリー)」(NIC)のロゴ
NICチームが発表した「Biory(バイオリー)」は、日々の体調や気分の記録に基づき、利用者に合った献立を提案する健康管理アプリ。栄養バランスや摂取カロリーを簡単に把握でき、日々の食生活を見直す仕組みを整えた。開発中にはデータ構成の見直しやUI(ユーザーインターフェース)の調整に課題があったが、短期間で動く成果物を積み上げ、最終的に使いやすさを高める改修につなげた。
「ふらドリ」(C-COM)のロゴ
C-COMチームは、店舗内の商品情報を分かりやすく整理して提示する「ふらドリ」を紹介した。店内の商品棚を撮影すると、商品名や特徴、売り場の場所をアプリが表示し、買い物の負担を軽減する。クラウド環境の構築ではトラブルも多かったが、試行錯誤を重ねながらアプリとしての形を整えた。
「ZBBS部」(ZBS)のロゴ
ZBSチームは、社内部活動を見える化し、参加しやすくするアプリ「ZBBS部」を開発した。部活動の一覧やイベント情報、参加登録、通知までを一つのアプリで管理し、共通の趣味を通じて社員同士がつながりやすい環境づくりを目指した。開発初期にはメンバー間の認識が合わず遅延も生じたが、デザインの方向性や作業手順を揃えることで課題を克服した。
3チームが共通して取り組んだのが、生成AIやクラウドサービスなど最新のデジタル技術の活用だ。アプリの構築には、クラウド上で認証、データ保存、画面表示を行う仕組みが不可欠であり、その自動化・効率化に向けて各社が知識を深めた。
また、コードの自動補完やエラー検出にAIを用いることで開発速度が向上する一方、AIが返す回答の正確性を人間が判断する重要性も学んだ。短期間で成果物を作り上げるアジャイル開発では、日々の進捗共有と課題の早期発見が欠かせない点も確認された。
最終発表会では、技術面の成果だけでなく、チーム開発の進め方、コミュニケーションの工夫、生成AIとの適切な距離感といった実務に直結する学びが語られた。参加企業の代表からは「来年度も参加したい」との声が上がり、若手育成プログラムとしての意義があらためて示された。
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