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シリーズ:パラグアイの日本人

2013.03.27 
【パラグアイの日本人[1]】震災救援豆腐100万丁一覧へ

 南米パラグアイ南西部の日本人移住地に3年近く滞在し、日系3農協と同中央会の30〜50年誌4冊(いずれも日本語)を製作してきた。移住者たちは、この地で、想像を超える苦労を重ねながら、農協のもとで互いに支え合って世界有数の大豆産地を築いてきた。その不屈の歩みの一端を紹介する。
(連載全5回)

イグアス農協役職員が、東日本大震災救援のため日本食模擬店を開いた。 パラグアイ(パ国)の日本人農業移住者の多くは大豆を栽培している。そのほとんどは搾油用のGM(遺伝子組換え)大豆である。ただ、イグアス移住地では主に日本向け非GM食品用大豆と一般食品用大豆を栽培。農協の大豆の全取扱い量の25%前後が非GMだ。農協ではGM大豆と混合しないよう、厳しく規制。また、非GMは収穫前の除草剤の使用もできず、手間がかかる。
 この食用大豆が3.11東日本大震災の被災地で大いに感謝された。震災当日の朝(時差12時間)イグアス農協のテレビで日本語放送を見る組合員は声も出なかった。涙を流す者もいた。移住者の出身県で一番多いのは岩手県。それでなくても家族の誰かが東北や関東で暮らしている。親戚や友人も多く、連絡を取ろうとみんな必死だった。
 日系農協中央会と会員の5農協は、震災後直ちに11万ドルの義援金をJA全中に送金した。日系農協の組合員数はラパス、ピラポ、イグアスの3農協が100人前後、カイカとアマンバイの2農協が20人。生活費が日本の4〜5分の1のパ国で、11万ドルは組合員一人当たりからみれば、とても大きい。日本人会や日系農協は、その後もさらに多額の義援金を送金している。
 パ国の大豆が日本で注目されたのは、日本人会連合会と非GM食品用大豆を生産しているイグアス農協が、豆腐100万丁分の非GM大豆100tと加工・輸送等の経費1000万円以上を、岐阜県の取引先を通じて送ってきたからである。被災者が喜んでいるニュースが幾つかの新聞やテレビで紹介された。当時の野田総理は、日本人会連合会会長とイグアス農協組合長、前駐日大使に感謝状を贈っている。
 この運動には、組合員外やドイツ系など他の農協から参加の申し出があり、大きく広がった。また、イグアス農協の役職員は月に1回、義捐金集めの日本食模擬店を開いて、震災の深刻さを訴えた。メニューはお寿司、焼き鳥、お好み焼きなど。模擬店には組合員だけでなく、パ国人やブラジル人たちも協力した。

(写真)
イグアス農協役職員が、東日本大震災救援のため日本食模擬店を開いた。


(第2回はコチラから)


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