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JAの活動:JA 人と事業

【JA 人と事業】第3回 鈴木一男・JAちばみどり代表理事組合長に聞く2013年4月22日

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・まず農家の収入アップ
・組織力を最大限生かす
・「野菜合衆国」目ざす
・地域経済に大きな影響
・「量も品数も」の産地
・産地維持はブランドで
・幽学の協同思想を学ぶ

 経済・社会環境の変化に伴い、農協はさまざまな方向が模索されていが、JAちばみどりは確固たる信念のもと、営農指導・販売事業を中心にJAを運営している。鈴木一男組合長にその考えと取り組みを聞いた。

鈴木一男・JAちばみどり代表理事組合長に聞く――JAちばみどりは農協の基本である営農・販売事業を軸に事業展開しておられますが、そのもととなる考えは。
 昭和39年にJAに入り、定年まで勤め、2年後理事になりました。その間、JAは農家の営農・経済あっての組織だと考え、組合員とともに仕事をしてきました。全国にはさまざまなJAがありますが、ちばみどりは組合員の営農形態からも、また事業の実績からみても、園芸を核とした経済事業中心のJAです。

◆まず農家の収入アップ

 経済事業を通じて組合員に安定した収入をもたらすことが第一です。それが信用・共済に回ります。逆ではありません。ちばみどりはそれを着実に実践しているJAだと自負しています。
 販売面でJAに批判的な学者などが、共販は強制的で高い手数料で儲けているといいますが、JAちばみどりにそのような批判は当たりません。
 規模が大きいという利点を最大限生かし、生産者の手取りを最大にするよう常に努力しています。それを実現しているからこそ組合員から信頼されています。

◆組織力を最大限生かす

 このことは、今回の原発事故への対応でもいえます。風評被害の賠償請求などで、JAが組織としてまとめて取り組めたことがよかったのではないでしょうか。
 また安全・安心のために取り組んでいるトレーサビリティやGAP(農業生産工程管理)も、組織力があって初めて効果を発揮できるものです。産地が大きいとリスクも大きくなります。徹底して取り組んでいます。
――管内の園芸産地はどのような特徴がありますか。
 野菜生産がずば抜けています。JAの販売取扱高は298億8000万円。そのうち園芸は245億8000万円で8割以上を占めています。主力はキャベツ、ダイコン、キュウリの3品目で5割強を占め、トマト、ネギ、ミニトマトがこれに続きます。

◆「野菜合衆国」目ざす

 「オールシーズン 春夏秋冬よりどりみどり 野菜合衆国」のスローガンのもと、文字通り野菜の“合衆国”です。大きな都市はなく、大消費地である東京に近いことから、管内ではまんべんなく農業が行われており、また気象条件に恵まれていることから、さまざまな作物が栽培されています。
 当然、生産者も多様で、生産者の組織である部会や研究会は50以上あり、組織された組合員は約4000人に達します。正組合員約1万3000人ですから3割が何らかの生産組織に属しています。
 これを統括するのが園芸連絡協議会です。合併後、旧JA単位にあった生産者の各組織の意思統一に大きな力になっています。それだけにJAに対する組合員の期待が大きく、また注文も厳しいものがあります。
 管内が全国的にも大きな園芸地帯であることは、生産額や農家数のほか年間販売金額1000万円以上の農家割合をみるとよく分かります。千葉県の平均の47.5%に対して、管内は27.6%です。

◆地域経済に大きな影響

 主業農家率もトップで、65歳以上の基幹的農業者率が最も低いなど、他の指標も管内における園芸の重みを示しています。
――期待にこたえるため、組合員の意見はどのようにして聞いていますか。
 重要なことは組合員の収入を増やすために何をすべきかです。JAの思惑だけではうまくいきません。組合員のところに積極的に出向いて意見を聞くことが大切です。意見を聞いて、やれることはやる、そのために組合員は協力し、必要なら出資もするという関係がなければなりません。

◆年2回集落座談会実施

 そのため、8つの地区運営委員会、それを細かくした19の地区(集落)座談会をそれぞれ春、秋の年2回開いています。これには総代や青年・女性部、農家組合長など、JAに関係する組織の代表がすべて集まります。
 その場にJA常勤役員は必ず出席します。また、そこで出た組合員の意見や要望は担当部署や理事会などで内容を吟味し、その結論をきちんと次の座談会などで説明すると同時にJAの広報誌にも詳しく掲載します。

◆「量も品数も」の産地

――産地づくりにどのような戦略で取り組んでいますか。
 共販が基本ですが、直売もあります。消費の多様なニーズに対応するには、量もあるが品数もある産地でなければならないと考えています。今年は直売で22億円の販売を計画しています。
 また、共販ものでは今年から冬春キュウリの産地宮崎、高知県の産地JAと交流を始めました。まだ具体的な計画までにはなっていませんが、野菜価格低迷のなかで、出荷時期の違いに合わせた計画的な出荷で少しでも価格に反映できれば思っています。
 同じく今年、組合員から要望の高かった集出荷貯蔵施設「フレッシュグリーン」の施設を一新しました。キュウリとトマトが対象で、旭市以外の地域で旧JAの集出荷施設も併用しています。新しい施設は、この分も受け入れる能力があり、上位等級の比率を高め、契約販売取引を充実させることができるものと期待しています。

◆産地維持はブランドで

――10年、20年後を想定して、どのような産地づくりを目指していますか、またそれにはなにが最も大きな課題ですか。
 重要なことは「ちばみどり」のブランドの確立にあります。このため24年度からの農業振興計画で、[1]信頼される産地としての食と環境を守る[2]生産・加工・流通・販売を一体的に捉え、魅力ある商品力づくり[3]組織の連携による新たな協同の創出の3つの柱をたてました。具体的には、市場系統共販の強化、加工・外食業者との提携、直売・学校給食・地産地消の推進などを盛り込んでいます。
 課題は経営の継承です。農地や灌漑施設など生産基盤はあります。問題は後継者をどう育てるかということです。
 昨年、JAの役員を中心に「ハッピー・2」という組織を立ち上げました。
 ハッピーの2乗という意味ですが、後継者の結婚相手を世話しようということです。他の農業地帯に比べたら恵まれており、野菜農家はほぼ後継者はいますが、少しでも安心できるようにと思ってのことです。

◆幽学の協同思想を学ぶ

――協同組合精神の教育はどのように。
 職員教育には力を入れています。管内には大原幽学記念館があり、昨年はIYC(国際協同組合年)に合わせ、学芸員を招いた研修をしました。また記念館を含め、生協の消費者との農作業体験なども行っており、継続して取り組んでいくつもりです。
 協同組合の教育には、組合員と接する機会をつくることが一番だと考えています。そのため支店ごとに、何か地域の人々と交流する機会をつくることを事業計画に盛り込みました。

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