JAの活動:ヒント&ピント ~JAの広報誌から~
新人・異動の紹介2016年5月11日
インターネットが普及しているとはいえ、紙媒体を基本とする広報誌はJAのPR、伝達、教育などで、いまも重要な役割を果たしている。どんな情報を誰に伝えるのか。JAの広報担当者の腕の見せどころである。当農協協会(農業協同組合新聞)には、全国の主なJAから広報誌を送っていただいている。その中から、テーマの選択や切り口、そして紙面構成・写真・レイアウトなど、見てもらえる紙面づくりのポイントを紹介する。広報誌づくりのヒントとして、また広報担当者の情報交換の場としていただきたい。
◆顔写真だけでなく
4月は、JAに新顔が登場する時期だ。人事異動もあるが、新採用の職員が加わる。当然のことながら、多くの広報誌が新採用職員紹介のページを割いている。紹介方法にはいくつかのパターンがある。
やはり目を引くのは、簡単な自己紹介や、若者らしい思いや希望を、好きな言葉や短い文章で述べてもらうことだろう。
JA会津よつば(福島県)の広報誌「よつば」=写真左=は、これを要領よくまとめている。
61人の新人紹介に21ページ中の4ページをこれに充てている。全員、自分の思いを書いた小さなブラックボードを胸の前に当てて。
人は誰しも、自分の意思を他人へ伝えるときは、はにかみやテレ、緊張などが、どうしても顔に出る。単なる顔写真と活字による紹介や集合写真よりも、本人だけでなく、広報誌を見る人にも与える印象が異なる。
新人が少ないか、紙面に余裕がある場合は、JAさっぽろの「虹の大樹」=写真右=のような「遊び」を取り入れるのもよい。何しろ、ほかの号数は忘れても、新人にとって入組の最初の広報誌は印象に残る。あとあとまで保存してもらえる紙面をつくりたい。
◆定期異動も写真で
やはり4月は人事異動で人が変わる時期。多くの広報誌がこれに紙面を割いているが、これもいくつかのパターンがある。JAの規模、あるいは異動の人数にもよるが、全員、あるいは幹部職員を顔写真入りで紹介するところや、名前だけのところもある。
JAは大型化しており、JA職員の顔を覚えるのは組合員にとって容易ではない。それが組合員のJA離れの一因にもなっているとすれば、できるだけ顔写真は使いたい。JAによっては、支店(支所)だよりを発行しているところもあるが、全体の広報誌で掲載できない場合は、こちらでフォローするのも一策だ。
異動が終わり、組合員は新しくなった人事配置がどうなったか知りたい。これも広報誌の大きな役割だが、通り一遍の部署名と、そこに所属する人の名前を連ねるのでなく、できれば組織機構図を併せて紹介したい。さらに組合員と直接接する機会の多い、支店(支所)の場合全員の集合写真=写真左(山梨県JA梨北「りほく」)=や、農家を回る渉外担当者の一覧=写真右(JA水戸)=があると親切だ。
◆退職者にも配慮を
もう一つ、新人が採用される前に長年勤めた職員が定年で退職する。当然ながら、長年の労をねぎらう意味でこれに配慮し、号数は違っても、退職者の紹介が欲しい。
この点で、JAながさき西海の「きゃもん」=写真=は、新採用職員の入組式と並べて、定年退職者事例交付式の写真を掲載している。
(偶然にも新人・退職者の数が同数で、今のJAの経営環境の厳しさを示しているようだ)。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(146)-改正食料・農業・農村基本法(32)-2025年6月14日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(63)【防除学習帖】第302回2025年6月14日
-
農薬の正しい使い方(36)【今さら聞けない営農情報】第302回2025年6月14日
-
群馬県の嬬恋村との国際交流(姉妹)都市ポンペイ市【イタリア通信】2025年6月14日
-
【特殊報】水稲に特定外来生物のナガエツルノゲイトウ 尾張地域のほ場で確認 愛知県2025年6月13日
-
【注意報】りんごに果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 岩手県2025年6月13日
-
SBS輸入 3万t 6月27日に前倒し入札2025年6月13日
-
米の転売 備蓄米以外もすべて規制 小泉農相 23日から2025年6月13日
-
46都道府県で販売 随意契約の備蓄米2025年6月13日
-
価格釣り上げや売り惜しみ、一切ない 木徳神糧が声明 小泉農相「利益500%」発言や米流通めぐる議論受け2025年6月13日
-
担い手への農地集積 61.5% 1.1ポイント増2025年6月13日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】生産者米価2万円との差額補填制度を急ぐべき2025年6月13日
-
井関農機 国内草刈り機市場を本格拡大、電動化も推進 農機は「密播」仕様追加の乗用田植え機「RPQ5」投入2025年6月13日
-
【JA人事】JA高岡(富山県)松田博成組合長を新任(5月24日)2025年6月13日
-
【JA人事】JAけねべつ(北海道)北村篤組合長を再任(6月1日)2025年6月13日
-
(439)国家と個人の『食』の決定権【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年6月13日
-
「麦とろの日」でプレゼント 東京のららぽーと豊洲でイベントも実施 JA全農あおもり2025年6月13日
-
大学でサツイマイモ 創生大学と畑プロジェクト始動 JA全農福島2025年6月13日
-
JA農機の成約でプレゼントキャペーン JA全農長野2025年6月13日
-
第1回JA生活指導員研修会を開催 JA熊本中央会2025年6月13日