JAの活動:今さら聞けない営農情報
【今さら聞けない営農情報】第28回 農薬の安全使用2019年11月22日
農薬が危険なものと思っている人は、意外に多いようです。マスコミもそのような論調で報道しますし、農薬を反対する団体などは存在そのものを否定します。本当にそうなのでしょうか?
農薬は、農作物を害する害虫、病気、雑草の防除、農作物の生理機能の増進や抑制などを目的として使用するもので、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物成長調節剤、殺そ剤、忌避剤のほか、展着剤や天敵昆虫といったものがあります。
農薬の役割は、私たちが食料として生産している農産物に加え、樹木やきのこ類、花卉類、庭木や公園の植物の生産や商品価値を病害虫雑草などから守るもので、古今東西、人間の生活に大きな貢献をしてきました。
ただし、そんな役に立つ農薬も、人間や動植物に害を及ぼすようでは本末転倒になりますので、農薬は製造・販売から使用まで、多くの法律で規制されながら、安全性が担保されています。
その法律の主なものは以下のとおりです。
これだけ多くの法律によって、農薬の使用が規制され、安全に使用されるための基準が定められています。
それらの基準も、人畜毒性からみて大丈夫なのかどうかを担保するために様々な実験が行われ、もっとも安全な方法が選ばれています。
つまり、日本の農薬は、農薬ラベルに書かれている基準をしっかり守って使えば安全が担保できるようにできていますので、農薬を使用する側は、農薬の使用方法等をよく読んで、きちんと用法、用量を守り、正しく使用することが責務になります。
◎農薬取締法(農水省)
農業生産の安定と国民の健康の保護および生活環境の保全を目的として、農薬の製造、輸入、販売、使用などについて規制しています。
◎食品衛生法(厚生労働省)
飲食に起因する衛生上の危害の発生を防止することを目的としており、行政機関が行なう農産物の抜き取り検査で残留基準値を超える農薬が検出された場合、その農産物は出荷停止、販売停止などの行政措置がとられます。
◎毒物劇物取締法(厚生労働省)
化学物質(医薬品・医薬部外品を除く)の中で、急性毒性の強いものについて毒物または劇物として指定し、その製造、販売、取り扱いを規制しています。
次回は、農薬の安全性担保の仕組みについて紹介します。
本シリーズの一覧は以下のリンクからご覧いただけます。
【今さら聞けない営農情報】
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