JAの活動:今さら聞けない営農情報
コンプライアンス19 道路交通法【今さら聞けない営農情報】第79回2020年11月28日
日々の農作業を支えてくれる農業機械。大規模化が進む現代農業においては欠かすことのできないものです。ところで、農作業を行う際には、農機の格納庫から田畑へと機械を移動させなければなりませんが、軽トラに乗らないような大型農機の場合、もっぱら自走して田畑に向かうことになります。この際に守らなければならないのが道路交通法です。
実はこれまでは、作業機を装着した状態での道路の走行はできませんでしたので、トラクターに装着する作業機などはトラックなどで別に運ばなければならず、現場では農作業以外に大きな労力が強いられた状況にありました。それが道路交通法の改正により、2020年一定条件をクリアできれば、作業機を装着したまま道路を走行できるようになり、作業効率が格段に向上しました。
ただし、作業機を装着しない場合は小型特殊免許で走行できるトラクターであっても、作業機を装着した状態で走る場合は車格が大きくなり、大型特殊免許が必要になるケースもあります。
このため、いままで大型特殊を持っていなかった生産者が大型特殊を取得するケースが増え、農家のための大型特殊免許の取得支援を行うJAも増えてきています。
制度変更の詳細は、文末のホームページを参照願いうとして、ここではその概略を紹介します。
農耕トラクタに直接装着するタイプの直装式農作業機(ロータリー、ハロー、直装式ブームスプレーヤ、播種機等)で、移動時に折りたたみや格納した状態のものは、以下のチェックポイントをすべてクリアできれば、農耕トラクタに装着した状態で公道走行が可能です。
(チェックポイント1) 灯火器類が見えていること
※農作業機を装着しても、灯火器類(ヘッドランプ、車幅灯、テールランプ、ブレーキランプ、バックランプ、ウインカー、後部反射器)が他の交通から確認できることが必要。
(チェックポイント2) 農作業期を装着した状態の車両幅の確認(1.7mか2.5m)
※ 農耕トラクタ単体で、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下、かつ、最高速度15km/h以下の場合、農作業機を装着した状態で、車両の幅が1.7mを超えている場合、)農作業機の両端に反射器(前面白色、後面赤色)、機体左側にサイドミラー、保安上の標識を後面の見やすい位置に設置する必要あり。
2.5mを超えている場合、加えて道路管理者から特殊車両通行許可を得る必要があり。
(チェックポイント3) 安定性の確認し、確認できない場合は15km/h以下で走行し、制限速度を表示する義務などの制限あり。
(チェックポイント4)免許の確認(大特免許が必要となることがあり)
小型特殊免許・普通免許で運転が可能なものは、農耕トラクタ単体又は農耕トラクタに農作業機を装着した状態で、寸法が、長さ4.7m以下、幅1.7m以下、高さ2.0m以下(安全キャブや安全フレーム等が備えられている自動車で、当該装置を除いた部分の高さが2.0m以下のものにあっては、2.8m以下)、最高速度が15km/h以下の条件を全て満たす、いわゆる特定小型特殊自動車。農作業機を装着することにより、この寸法等を超える場合には、大型特殊免許(農耕作業用自動車限定の大型特殊免許でも可)が必要。
この他、けん引タイプの作業機を装着した状態での公道走行についても細かく規定されています。
[詳細ホームページ]
○農林水産省
○一般社団法人 日本農業機械工業会 ホームページ
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