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JAの活動:県中央会新会長に聞く

【県中央会新会長に聞く】果樹王国守り山梨ブランド確立を JA山梨中央会 中澤昭会長2022年8月4日

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JA山梨中央会 中澤昭会長JA山梨中央会
中澤昭会長

――中央会長に就任された抱負を聞かせてください。

〝果樹王国〟山梨県の果樹産地と、緑と水に恵まれた甲府盆地の自然を守ることを第一に考えています。いまJAは、組合員の高齢化や農業の担い手不足、さらには金融環境の変化で、信用・共済事業の伸び悩みなど、経営面で大変厳しい状況にあります。経営安定のため、果樹産地をいかに維持・発展させるか、県内トップのJAフルーツ山梨での私の経験も参考に県内の組合長さんと話し合いながら、産地づくりに取り組んでいきたいと考えています。

出身母体のJAフルーツ山梨は、県内の果樹生産量の4割を占めるJAです。県のオリジナル品種などの産地化に向けた営農指導の充実や、市場・流通関係者などへの産地情報の提供と有利販売による系統販売の強化、東南アジアへの輸出拡大など、生産・販売に力を入れてきました。

特に販路開拓では、輸出を含め、直売所を充実させるなど、販路開拓に努めてきました。どうすれば産地を伸ばすことができるか、そのノウハウの蓄積もあります。これを県内JAに広げると、まだまだ果樹は伸びる余地あると思っています。

――農業・農村が危機的状況にあるといわれますが、どう考えますか。

「農業の危機」は農業の担い手がいないためです。なぜ農業の後継者がいないのでしょうか。それは儲からない、農業では生活できないからです。わが家は桃を栽培していますが、収穫期のいまは朝4時起きです。こうした苦労がお金にならないと後継者は育ちません。どうしたら収入を増やせるか、JA組織として第一に考えなければならないことです。

「JAの危機」にしても、人口の減少、金融環境の悪化、事業量の減少と明るい材料は少ないかも知れませんが、マイナス思考にとらわれることなく、どうしたらよくなるか、前向きに考えるべきです。単純に「農業・農村の危機」というのには、多少の抵抗がありますね。

農業もJAの経営も、昔ながらのやり方では通用しなくなっています。果物や野菜をリヤカーで販売していたころは、生産も農協の経営も事業も、旧町村単位でみんな一緒にできました。しかし、今は生産の規模もマーケットも広がり、大きな組織にしないと対応できなくなっています。それにあわせた事業の仕組み、運営が求められます。

産地づくりは、まずその地域にあった作目を選び、そして常に新しいことに挑戦して生産量を増やし、販売で規模の優位性を発揮することです。そのためには生産者の一致団結とJAの指導力が欠かせません。そう考え、JAフルーツ山梨では、量の確保に力を入れてきました。特にJAはこれまで、JAが推奨する優良品種の桃「夢みずき」、「シャインマスカット」の増産に努めてきました。

――販売についてはどのような取り組みを。

山梨ブランドの確立に努めたいと思っています。桃の産地といえば岡山、福島県のイメージですが、古くからの産地である山梨県の知名度は、いまひとつです。京浜の大市場に近かったためだと思いますが、これからは、国内はもとより海外市場を視野に販売に力をいれていきます。特に輸出に関しては、外国の人が日本のおいしい果物を食べて、山梨が産地だと知ってもらえる機会を増やす必要があります。果樹だけでなく米や野菜にも輸出を広げたい。

それによって外国人観光客を呼び込み、県とともに観光立県をめざしています。山梨県は峡東(山梨市・笛吹市・甲州市)の果樹農業システムが世界農業遺産に認定されています。栽培歴の古さや、扇状地の傾斜地でそれぞれの土地に適応した多様な果樹を栽培するとともに、加工や観光果実園など独特の果樹文化が評価されたものです。

――地域への貢献はどのように取り組みますか。

農協は地域密着の組織です。組合員、地域のための事業・活動をさらに強める必要があります。同じ地域で暮らす准組合員にも参加してもらっています。ただ、まだ農協に対する理解が不十分だと感じます。農家でないと利用できないと思っている人も少なくありません。だれもが参加できるイベントや地域での対話の機会を増やし、この誤解をなくす必要があります。コロナ禍で難しい事情はありますが、そう言っていては何もできません。いま、その対策を考えているところです。

――JAは人の組織だといわれます。これから求められる人材は。

よい職員を集めるには、昔ながらの採用方法ではだめです。かつては縁故も含め、管内からの採用が多かったかもしれませんが、今は多くのJAで、広く公募しています。優れた職員がいると、JAもしっかりしてきます。
求められる職員は、言われなくてもできる職員です。JAはそのような職員を育てなければなりません。どの部署に配置されても、どうしたらその仕事・職場をよくできるか、職員が主体的に話し合いできる機会をつくるようにすることが重要だと考えています。
専業農家から役員になって感じたことは、JAの業務にスピード感がないことでしたね。職員は事務所に座っていても組合員に利用してもらえる、という体質がありました。今は、それでは通用しません。スピード感を持ち、常に笑顔をモットーに仕事に励んでほしい。そして常に話し合い、時代に乗り遅れないよう、常にチャレンジ精神を忘れないようにしていただきたい。

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