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JAの活動:負けるな! コロナ禍 今始まる! 持続可能な社会をめざして

コルテバ・アグリサイエンス 藤井茂樹社長 6つの価値観に基づき安全を最重視【負けるな! コロナ禍 今始まる! 持続可能な社会をめざして】2020年7月16日

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デジタル技術を促進新しい価値生み出す

コルテバ・アグリサイエンス藤井茂樹社長インタビュー

新型コロナウイルス感染拡大による影響は、日本だけでなく世界レベルで多大な打撃を与えている。企業活動や市民生活が大きく制限される一方、食に直結する農業は生産だけでなく研究開発でも手を止めることができない。農薬事業を主体にグローバルに事業を展開するコルテバ・アグリサイエンスの藤井茂樹社長に、新型コロナウイルスによる影響や当面の課題、今後の展望などを聞いた。

corteva_head_1.jpgコルテバ・アグリサイエンス 藤井茂樹社長

「安全に生きる」

--今般のコロナ禍は、未経験の事態で農業現場やJAの業務にも大きな影響を与えました。事業に影響があった点や浮き彫りになった課題などについて聞かせてください。

新型コロナウイルスへの対応は、このウイルスのことがすべて解明されていない中で、個人・企業がそれぞれの考え方に基づいて実行されていると思います。
そこで当社の考え方のバックボーンである「コアバリュー・6つの価値観」から説明させて下さい。当社の6つの価値観は、「生活を豊かに」「高い目標に向かって」「協力して前に」「好奇心をもって」「誠実な行動を」「安全に生きる」で、すべての価値観が新型コロナウイルスへの対応においても判断基準になっています。
特に「安全に生きる」 は最も重要な価値観で、社内外に対し常に責任を持っていなければいけない部分だと考えています。
 

ネットワーク重視

--そうした価値観に基づいた企業活動のなかで、新型コロナウイルス感染拡大で製品の製造や物流面ではどのような事態が起きたのでしょうか。

最終製品ができあがるまでに係わるサプライチェーンを考えた場合、我々は多くのことを学びました。一つは有効成分ができあがるまでのサプライチェーンで、有効成分の元となる中間体や生産プロセスに必要な触媒といったものが、どこで何を原料に作られているのかを抑えておくことの重要性に気づかされました。
同様に、製品は有効成分以外にも界面活性剤をはじめとした副資材、包装資材まで多くの製品材料によってできあがっており裾野を把握することは大変ですが、組織内外で直接・間接を問わないネットワークを作り、最新情報を週単位で更新し共有する体制を築いています。
物流については、海外製造拠点からの港湾への国内移動がロックダウンによって規制されたことに加え、港湾で作業する人の数や船便の減少に伴い、輸入に通常より長く時間がかかるようになったため、手元在庫のやりくりや国内製造拠点のスケジュールの調整が必要となりました。航空便の手配についても同様で、その影響で大きく航空便の輸送費が値上がりしました。現在も船便減少による影響が残っており、遅れを踏まえた上で輸入計画を立て、輸出国側と定期的にやりとりを続けています。
国内では、製造業停滞の影響で出荷量が減少した半面、一般消費につながる地域物流は繁忙になり、物流業界内でも荷物の種類により濃淡が分かれたように感じました。しかし、農薬商品の配送面にコロナ特有の明らかな影響は見受けられませんでした。
むしろ、国内物流に関してはここ数年続く物流事情の変化によって、翌日配達やバラ積み出荷が物流側から次第に敬遠され始めており、業界としての新しい取り組みが必要な時期に差しかかったと思います。
当社としては、この機会に受発注作業が在宅化できたことは大きな進歩です。また、今後効率を上げていくための課題が明確になったので、そのためのデジタル化は進んでいくと思います。
 

情報発信を工夫

--営業や普及、ユーザーサポートではどんなことが起き、どんな体制をとられているのでしょうか。

我々の直接の取引先は全農・特約店であり、その先にJA・小売店があります。緊急事態宣言中も、当社営業担当者は取引先への訪問が可能な体制でしたが、訪問を自粛するよう求められることが多かったと認識しています。
この環境では、電話によるコミュニケーションをはじめ、ウェブ会議の経験がない取引先にも積極的に依頼し、開催させていただきました。新しい取り組みとしては、緊急事態宣言中に新しい有効成分リンズコアを含む2つの除草剤を上市し、記者説明会をウェブミーティングという形で行い、メディアの協力もあって多くの生産者に発信できたと考えています。
ユーザーサポートについては、本社への問い合わせ対応があります。当社は、平時に電話による問い合わせ受付とウェブサイトを通じた受け付けをしていましたが、オフィスを閉鎖している間はウェブサイトのみで問い合わせを受け付けさせていただいています。システムに不慣れなこともあり、ユーザーにご不便をおかけしている状況ですので、解決する方法を探しています。直接の解決にならないかもしれませんが「よくある質問」への回答をウェブサイトにアップするよう作業中です。
また、積極的に生産者とのコミュニケーションを図るため、ウェブサイトとリンクさせながらSNSによるコミュニケーションを開始しました。これは製品説明だけでなく、新製品を試してみたい方に試験体験応募という試みも行っています。
同時に、これまでよく活用されていたチラシや紙の説明資料を、デジタルにどのようにつなげるかということも考えています。チラシにバーコードが付いていれば、そこからウェブサイトに入っていき、より詳しい情報を得ることができます。いろいろな場所から生産者が製品に接することができ、簡単に深い知識を得ることができるような仕組み作りが大切だと思います。
 

協力がキーワード

--今後の農業生産、とくに日本の課題はどう考えますか。

農薬の需要からいえば、生産者も食料供給責任の観点からがんばっていただいているようで、農薬の需要にはまだ大きな変化は起きていません。これは当社だけでなく、農薬工業会の出荷数量推移を見てもわかります。
世界的にも今のところ農業生産にブレーキがかかっているという話はありませんし、新型コロナ以外にも農業では、ツマジロクサヨトウやサバクトビバッタの被害が拡大しており、植物防疫や害虫防除の重要性はより高まっています。
課題としては、この新型コロナの環境下で、日本では現場の生産能力が維持されているのかということです。小さな生産者ですと、もしかすると「この機会に離農してしまおう」というような形で、生産基盤が減ってしまっているのではないかと心配しています。一方で大規模な生産者は「作っても売り先が......」ということで、生産意欲をなくしているのではないかと思います。
これは消費の問題なので我々は直接関与できないのですが、当社としては今よりも生産者の負担が減り生産効率が上がる方法を考え、提供していくことに尽きると考えています。
たとえば、スマート農業はコロナに関係なく進めていかなければならない課題で、その重要性は、コロナ禍でより明確になりました。
我々としてはスマート農業について、デジタルの特徴を生かし、小さなアイデアを1つ1つデジタル化していき、最終的にそれらをつないで新しい技術や価値を生み出すという考え方をしています。
日本の農産物は非常に高い品質と食味を持っていますし、生産場面では勤勉さに加えて、多くの最新のテクノロジーが使われています。ところが生産性はなかなか上がりません。理由の1つは、テクノロジーのインテグレーションのレベルにあると思います。我々は、デジタル技術の良さとは、初めに大きなブループリントを持たなくても、小さくても拡張性を持たせることで、他のツールと組み合わせることが比較的容易なところだと考えています。
その点では、共通で重要なツールやシステムには、国や大きなコンソーシアムに取り組んで頂いて、企業同士が競争して同じものを作る必要はないと考えています。
一方、そのなかで我々農薬企業ですと、自分たちが持っている製品の最適な使い方などを現場のシステムの中で伝えていく仕組みにすれば、最終的には他社の製品・システムも含めて、生産者が自分たちに最適のものを使うことができます。コルテバ・アグリサイエンスとしては当社の農薬製品に合わせたデジタルツールをベースに、デジタルにおける新しいインテグレーションのあり方に貢献できたらと思います。これは6つの価値観の「協力して前に」につながると思いますが、技術をオープンにして、ネットワークの中で広くつながるようになっていけばと思います。
 

日本農業の牽引を

--JAグループへの期待も聞かせてください。

今回、新型コロナウイルスの感染拡大防止に何ができるのかを考える中で、初めてJA全厚連の方々にご相談しました。私自身、これまでいつもお付き合いしていたのは全農だけでしたので、新しい体験でした。
その体験を通じて、JAグループはまさに農業生産や農村の現場のインフラ全てをカバーしているのだと実感できました。個々のJAはその最先端で仕事をされています。そうならないことを願いますが、「21世紀は感染症の時代」といわれていることが事実となるならば、新型コロナウイルスはその入り口です。
このような環境が常態化してもJAグループが農業生産者の重要なインフラであり続けるための変化をリードしていただけることを期待します。
ややもすると、外野からは「JAグループの変化のスピード」や「時代への適合性」について意見を言う方もいますが、私はまったくそう思いません。さまざまな生産者のニーズとスピードを踏まえての手綱さばきは難しいですが、今の変化のスピードを加速させ新しい日本の農業を引っ張って頂きたいと思います。

(注)
コルテバ・アグリサイエンスは、2019年6月1日、3つの農業のリーディンカンパニーであるデュポン・パイオニア、デュポン・クロッププロテクションおよびダウ・アグロサイエンスの2世紀以上にわたる優れた業績と専門知識を集結して誕生した。
日本においては、デュポン・プロダクション・アグリサイエンス株式会社とダウ・アグロサイエンス日本株式会社がコルテバ・アグリサイエンスというコーポレートブランドのもと、1つのチームとして農薬事業を行っている。

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