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JAの活動:ウィズコロナ 命と暮らしと地域を守る農業新時代への挑戦

新剤型開発で省力低コストに貢献 協友アグリ(株) 天野徹夫代表取締役社長【ウィズコロナ 命と暮らしと地域を守る農業新時代への挑戦】 2020年9月28日

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生産者の現場に出向いて、実際に効き目を確かめながら、農家やJAの納得のうえで農薬を販売する――そんな手法をとる協友アグリ(株)はまさに「生産者とともに歩む」企業の一角にある。コロナ禍でさまざまな課題も明らかになった一方、ポストコロナ時代の準備も整いつつある。食料自給率の向上へ向けた具体策も含め、天野徹夫代表取締役社長に語っていただいた。

協友アグリ(株) 天野徹夫代表取締役社長協友アグリ(株) 天野徹夫代表取締役社長

効果をじかに見てもらう

――御社の企業理念「愚直に現場主義」について、その考え方などを改めて教えてください。

当社は農薬メーカーですから、農産物の障害となる病害虫や雑草を、経済的な許容水準以下に抑制するために農薬を販売しています。そして、そのことを通じて日本の農業・社会に貢献することが一義的な目的です。農薬は技術商品と考えておりますので、この圃場にはどんな農薬が適しており、どのように使用すると効果的なのかといった情報(技術サービス)が重要です。近年、これまで農業生産技術の一環として農薬の技術サービスも担ってきた普及所や農業試験場の人員、更にはJAの営農指導員が大きく減少しています。農薬メーカーはそこから逃げるわけにはいきませんので、私達としてはこの技術サービスもしっかりやってゆく必要があると考えています。

当社が、掲げている「愚直に現場主義を貫く」は、「つねに生産現場に目を向けてそのニーズや課題に的確にお応えしていきたい」といった先輩達の思いから出てきた言葉だと考えています。例えば、当社の普及担当者が担当地域で水稲除草剤を推進する場合、地域の水稲栽培体系、発生する雑草の種類・発生状況等を十分に把握し、どの除草剤が適しているのか選定し、現地で普及展示試験を複数個所で実施します。そしてその効果を自ら確かめるとともに関係者にも把握していただき、その上で納得してJAの防除暦に採用していただくというプロセスです。

遠回りでもこういったことをしっかりやっていこうというのが「愚直に現場主義を貫く」の基本だと思います。現場のニーズや課題を的確に把握することは、農薬の開発にもつながることですので、農薬メーカーとしてはとても大事なことです。当社は、実際に農薬を使用される農家や農業法人に足を運び、農薬の使用実態とその効果、現場のニーズや課題を勉強させていただく機会を今後も大切にしていきたいと考えています。

普及率第一位「ピラクロニル」

――近年の成果と今後注力していく事業などについてもお聞かせください。

「愚直に現場主義」を貫いたことで評価をいただいている例の一つに水稲除草剤の有効成分「ピラクロニル」があります。当初、ヒエに効く除草剤として開発しましたが、時代が進むにつれ抵抗性のコナギやオモダカに、最近では特殊雑草にも幅広く効く特性が認められ、いろいろなメーカーの除草剤に配合いただいています。

本年のピラクロニルを含む除草剤(当社を含む9社約30剤)の普及面積は、過去最高の76万6000haに達しました。現場で評価いただいているからこそ13年目でも普及率第一位となっていると思っています。

FG剤(仮称)の開発に注力

今、当社では、FG(Floating Granule)剤という剤型に取り組んでいます。

水稲除草剤は昔、粒の薬を10a当たり3キロ撒くのが基本でしたが、現在の粒剤は1キロが主体となり、同じ名前の除草剤に1キロ粒剤、フロアブル剤、ジャンボ剤の3つの剤型があるのが標準的です。ジャンボ剤は粒剤にくらべると割高ですが、畦畔から投げ込むだけで自然に拡散して効いてくれるという省力性が特徴です。最近は、ジャンボ剤の伸びが著しく、昨年は除草剤全体の使用割合の3割弱を占めるまでに拡大しています。これは、やはり省力化が現場の重要テーマになっていることの証左だと思います。また、新潟のような大水稲県でも急速に普及が進んでおり、大規模農家・法人もその省力性に着目しているようです。

ジャンボ剤のニーズが高まっている事から当社では、JA全農の「担い手直送規格」のラインナップにジャンボ剤をいち早く加えました。これは、他の製剤より割高となるジャンボ剤を、大規模農家・法人に少しでも低コストで使用いただきたいという思いからです。

これに加え開発普及を進めていこうとしているのがFG剤です。これは1キロ粒剤よりもやや大きめの粒で水面に浮きながら速やかに自己拡散する製剤です。普及が進めば面積あたりのコストが1キロ粒剤と同じ程度で提供可能です。ドローンでの散布も可能ですが、畦畔からの散布でも十分な効果が得られる事例も多数蓄積しており、今後現場での実証を続けながら本格的な普及販売に繋げていきたいと期待しています。

グローバルサプライチェーンの重要性を再認識

――コロナによる事業への影響や浮き彫りになった課題はありますか。

わが社だけでなく、農薬メーカー全体として現時点では、農薬の国内販売へのコロナによる大きな影響はありません。しかし、コロナ禍で自動車をはじめ多くの工業製品の製造・供給が停まってしまったのと同じことが農薬にも起こるリスクは強く感じています。農薬は高度な化学工業製品であり、多くの材料を使用して国外・国内、多くの企業・工場が関わって生産しており、そのすべてを自社で把握管理することは極めて難しい状況にあります。このため、間接的にでも把握できるネットワークづくりが重要なことを再認識しています。

普及営業の面では、お客様に直接会えなくなったことに尽きると思います。田んぼで行う農薬の試験も、結果をご覧いただくために人を集めたりすることができなくなりました。JAで開いていた検討会などもそうです。

しかし、「スマホ」をはじめ情報通信機器が発達した現在、必ずしも面と向き合わなくてもできることがたくさんあることも再認識しました。リモートワークもできる時代ですので、お客様と普段からメールのやり取りができていれば、今回のような事態に遭遇しても混乱は少ないと感じています。

国民全体で農政議論を

――今回のコロナ禍で明らかになった日本農業の課題をどうお考えですか。

外国人労働者不足の問題や飲食店向け農産物の販売不振などが大きく報じられていますが、コロナが主因ではなく、以前から日本農業に内在していたいろいろな問題が、コロナ禍を機に顕在化したものと思います。
日本の農業をどうするのか、国としてきちんと考えるべき時だと思います。38%まで下がった食料自給率について、国は「2030年に45%」という目標を掲げていますが本音で実現すると思っているのでしょうか。国としてどうするのか、食糧の安全保障とも合わせて、国民的議論をすべき問題だと思います。

輸入を国産で取り返す

当社としては、JAグループの方針として全農が掲げている施策にも積極的に参画していきたいと考えています。例えば主に加工用に使用されている年300万トンの輸入野菜の国産への転換、これに向けた産地づくりや栽培・防除体系の構築などには、農薬メーカーの力が必要な場面もあると思います。

また、JA全農の掲げる「担い手直送規格」の一層の拡大や、FG剤を活用した省力低コストへの挑戦など、生産資材コスト低減への取組みも継続していきたいと考えています。

当社は今後も、農業生産の現場に寄り添い、現場のニーズや課題を把握し、その現場にあった農薬を技術情報とともに提供させていただくことで、日本農業へ貢献してまいります。

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