JAの活動:第67回JA全国青年大会特集号 持続可能な社会をめざして 切り拓け! 青年の力で
【エール:切り拓け! 青年の力で】気持ちを「密」にして「国消国産」を 第67回JA全国青年大会に寄せて 中家徹JA全中代表理事会長2021年2月16日
第67回JA全国青年大会の開催を心よりお祝いを申し上げます。JA青年組織盟友の皆様が、常日頃より精力的に青年組織活動に取り組まれていることに、深く敬意を表します。
![中家徹(なかや・とおる)氏](https://www.jacom.or.jp/noukyo/images/nous200617_2.jpg)
中家 徹 氏
全国農業協同組合中央会代表理事会長
新型コロナウイルス感染症は依然として収束の見込みが立っておらず、盟友の皆様におかれましても、経営に大きな影響を受けている方もいらっしゃると存じます。JAグループとしては、国産農畜産物の消費拡大に向けた取り組みの展開など、盟友の皆様の経営を支えることができるよう引き続き取り組んでまいります。
JAグループでは農業者の所得増大・農業生産の拡大・地域の活性化を基本目標とする創造的自己改革に取り組んでいます。不断の自己改革をすすめるにあたり、最も大切なことは組合員との対話です。JA青年組織や盟友の皆さんとの対話を通じて、担い手農業者のニーズを把握し、事業運営への反映に取り組んでまいりますので、皆様もぜひJAと積極的に対話いただければと思います。
また、昨春に食料・農業・農村基本計画が改定されてから、まもなく1年を迎えます。今回の改定のポイントは、食料安全保障の確立が計画の軸となっていることや、産業政策だけでなく地域政策が車の両輪として改めて重視されていることなどがあります。JAグループとしても、持続可能な農業と地域をつくるために、基本計画の達成に貢献できるよう取り組んでまいります。
JAグループではコロナ禍をふまえ、「国消国産」という考え方を打ち出しています。その国で消費する食料は、出来るだけその国で産出するべき、という考え方です。コロナ禍では、海外に生産を依存していたマスクが不足し、大きな社会問題となりました。これが食料だったらどうなっていたでしょうか。工業製品のマスクと異なり、食料は急に増産できません。コロナ禍は改めて、食料自給率を高める重要性への教訓を投げかけています。
そして、こうした「国消国産」の推進は、私たち農業者の努力だけでは達成できるものではありません。消費者の方々に、食や農の重要性を理解し、応援したいと思っていただき、行動していただかなければなりません。これまでJA青年組織では、食農教育など消費者との交流に熱心に取り組まれていますが、まさにこうした活動が、消費者の方々から理解・応援をいただくことにつながる活動だと考えています。その意味でも、JA青年組織の盟友の皆様の役割はきわめて重要です。
コロナ禍も含めて、食をとりまく環境は大きく変わっています。JA青年組織の皆様は、よりよい未来に向けて盟友同士で対話を重ね、考え抜かれたポリシーブックを軸に、変化に対応するための様々な工夫と組織の力を結集し、活動を展開されています。今こそ、JAグループ、そしてJA全青協をはじめとする関係団体の皆様と気持ちを「密」にして取り組みをすすめていく必要があると考えております。
JA全青協と全国各地の青年組織の盟友の皆様が、本日の大会を契機に、地域農業、また、JA運動のリーダーとして、一層ご活躍されることを祈念し、お祝いのご挨拶とさせていただきます。
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