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JAの活動:JA全農の若い力

家畜衛生研究所クリニックセンター 千葉史織さん 家畜疾病予防に全力投球【JA全農の若い力】2021年9月1日

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JA全農の家畜衛生研究所クリニックセンターは、農家が飼養している家畜への衛生検査を実施し、疾病を予防することで畜産経営の安定と農家手取りの向上に貢献する事業を展開している。豚熱や鳥インフルエンザの多発など、畜産の現場では飼養衛生管理の重要性が改めてクローズアップされるなか、クリニック事業への期待が高まる。 今回はクリニック事業を担当する2人の獣医師を訪ねた。「畜産農家の役に立ちたい」が思いだ。

クリニックセンター 千葉史織さん(2015年入会) クリニックセンター 千葉史織さん(2015年入会)

農家の営み常に意識

千葉史織さんは2015年入会。家畜衛生研究所研究開発室を経て今年4月からクリニックセンターへ配属となった。

大学時代は病理学教室に所属した。病気で死亡した牛を解剖し臓器を顕微鏡で検査し、組織の病変からどういった理由で死亡したのかを追究した。細菌やウイルスといった感染症特有の病変から病原体を推測することにもつながる。こうした経験を生かせればと家畜衛生研究所を志した。

入会後は研究開発室で病理検査の仕事に携わった。病理検査によって個体レベルの死因が判明するだけでなく、「群」としてどのような異変が起きたかなども推測し現場の衛生管理に役立つデータなどを収集したほか、病理検査の結果を積み重ねて病変の程度をスコア化して、研究開発における基礎データの蓄積を行ってきた。

クリニックセンター配属後は病理検査と血清検査を担当している。血清検査ではワクチン接種後の抗体価を測定して評価するのも仕事だ。これらの結果を各地で現場を回っているクリニックセンターの獣医師にフィードバックする役目を担っている。

病理検査を行う上では、フラットな目線で観察することに加え、現場が知りたい内容の有無を確認することも重要であると考える。

以前、子豚の病理検査依頼があった際に、グレーサー病の関与が疑われるという報告をしたことがある。この病気は子豚が飼養環境、飼料の急変などによって髄膜炎、関節炎などを発症する細菌病である。現場では同病の発生を疑っていたが、病原検査の結果からは原因が判明しなかったという。しかし病原検査は万能ではなく、ウイルスや細菌の分離ができないこともある。

病理検査で顕微鏡をのぞくと「グレーサー病を強く疑わせる病変」だった。その結果を担当者に伝えたところ、「病理検査結果が決め手になり、役に立った」と評価してもらえた。担当者が自信を持って農場に改善策に関する的確なアドバイスできるし、農家も納得できる。

このような専門性を発揮するのが検査部門を持っていることの強みだ。いわば、生産者や担当の獣医師らが、原因を特定できずもやもやとした気持ちだったところを、病理検査がそれを晴らした例といえるだろう。 

千葉さんは「病原検査だけではなく、必要に応じて病理検査を加えることによって、広く厚く農場の状況を把握することができると思います」と話す。

一方、血清検査でも病理検査と同様に現場が何を知りたがっているかをふまえて行うことを心がけている。たとえば、同じ農場の過去の検査データと照らし合わせて、その違いから新たな病気の発生が疑われることもある。それは農場にとって貴重な情報になる。

「過去のデータを振り返り、仮に変化が起きているとすればそれを捉えて現場に伝えることができればと考えています」。伝える情報にしても興味を持って見てもらう手法を考えたいと話す。

現在は現場を巡回する立場ではない。しかし、「ただ単に研究や学術で終わるのではなく、その先に農家の営みがあることを常に意識して業務に当たりたい」と意気込みを話す。

家畜衛生研究所クリニックセンター家畜衛生研究所クリニックセンター

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